お金と仕事
のだめさんからの取材リクエスト
イベントや観光施設の「○○人目」表彰、どうやって数えてるの?
東京タワーや博物館、来た人の数え方は? ぴったり節目が分かる理由
よく博物館などで「何万人目の入館者」といった記念セレモニーが開かれています。これって一体どうやってカウントしているのでしょうか? またセレモニーの具体的な日付をどうやって導いているのか、調べてみました。
お金と仕事
イベントや観光施設の「○○人目」表彰、どうやって数えてるの?
よく博物館などで「何万人目の入館者」といった記念セレモニーが開かれています。これって一体どうやってカウントしているのでしょうか? またセレモニーの具体的な日付をどうやって導いているのか、調べてみました。
大規模な美術展で10万人目などと表彰?されてるのを目にしますが、
どうやって数えてるのでしょうか? のだめ
取材している側ですと、数日前に「この日に記念のセレモニーをやります」といったお知らせをもらいます。ですが、どうやって具体的な日を割り出すのでしょうか? しかも、ご丁寧に「何時ごろ」といった時間の指定まであります。長い時間、対象者を待たせてしまうこともあるのでしょうか? メジャーな施設に集計方法などを聞きました。(朝日新聞デジタル編集部・影山遼)
まず、誰もが知っている東京タワー(東京都港区)に聞いてみました。ちょうど開業して60周年で、2018年1月25日に1億8000万人を達成しています。
東京タワーの場合、来館者ではなく来塔者と言います。たしかに館でなく塔です。1989年に1億人を突破しました。
来塔者の数え方は、基本はチケットの半券を使うそうです。要するに、お金を払って展望台に登った人の数ということ。塔の下にうじゃうじゃいる人はカウントしないそうです。
「この日は何人来た」といった過去のデータを基に、節目の日を計算します。
当日は、節目の人を呼び止め、事前に許可を得ます。営業部の担当者は「お忍びで来ている方だとまずいので、写真が出ることをお伝えします。私の経験では、NGになったことはないです」と話します。年間にだいたい240万人来ており、1000万人ごとを節目としているため、ほぼ4年に1回のペースで開催していると言います。
次に、2018年5月26日に来館者数1000万人を達成した鉄道博物館(さいたま市大宮区)にも聞いてみました。
営業部の担当者によると、入館する際には専用のICカードのようなものを渡し、これまた自動改札機のようなゲートにタッチすることで、来館者数を確実に把握しています。これは2007年の開館からずっと続いている仕組みだそうです。
ちなみに、鉄道博物館にはSuicaなどの交通系ICカードでも入れます。さすが、鉄道の博物館。便利な世の中になりました。
また、団体やクーポンでのお客さんに関しては、別の手続きでカウントしています。
今回の場合、午前中に訪れた小学3年生の男の子が対象者になりました。「ちょっと待っていただけますか」とスタッフが呼び止め、快諾してもらえたため、午前11時半からの記念セレモニーが無事に開催できたといいます。
ここで疑問が。「26日にセレモニーを開きます」との連絡が報道各社に流れたのは23日のこと。どうやって確実な日にちを割り出しているのでしょうか?
担当者は「実は半年ほど前から入館の動向を細かくチェックしています。それに毎年の傾向を加味して、この日だろうと担当が緻密に計算しています」。ゴールデンウィークなど、年によって来館者数のばらつきはあるそうで、ぴったりと計算できて担当者はホッと胸をなでおろしていることでしょう。
私自身、まだ節目の利用者になったことがありません。選ばれたらどのような気持ちなのか、どなたか教えてください。
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