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感動ポスターも伏線だったとは… スペースワールドが星に命名した訳
閉園する「スペースワールド」が小さな星の命名権を取得した理由とは?
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閉園する「スペースワールド」が小さな星の命名権を取得した理由とは?
【ネットの話題、ファクトチェック】
12月末で閉園する北九州市のテーマパーク「スペースワールド」。間際になって「地球から417光年離れた小さな星の命名権を取得し『SPACE WORLD』と名付けました」と発表しました。なぜ命名権を取得したのか? 「閉園しても、夜空を見上げる度にスペースワールドのことを思い出してほしいんです」と話す広報担当者に話を聞きました。
スペースワールドは1990年、新日本製鉄が八幡製鉄所の遊休地にオープンさせた施設です。
国内初の「宇宙」をテーマにした施設でしたが、入場者数は低迷。2005年に民事再生法の適用を申請し、レジャー会社の加森観光(札幌市)が経営を引き継ぎました。
昨年11月には、約5000匹の魚を氷漬けにしたスケートリンクがインターネット上で「残酷」などと批判されて中止となり、注目を集めました。
その一方で、閉園が決まってからは積極的なPRを展開。
ザ・ドリフターズのコント番組を彷彿とさせる言い回しで、「なくなるョ!全員集合」と呼びかけるポジティブなCMを制作したり、スケートリンクの件を逆手にとって「今年はなんと、普通のスケートリンク。今年は何もいません!」というCMを流したり。
先日公開された最後のポスターは一転して、まじめな雰囲気に。
「またいつか、別の星で、会いましょう」「不器用で、ちっぽけで、でも、一生懸命がんばった遊園地を、どうか、どうか、忘れないでください」などと書かれていました。
このポスターに対して、「ウルっときました」「溢れそうな涙を必死で戻してる」といった声が寄せられました。
そんなスペースワールドが27日、小さな星の命名権を取得したと発表しました。
地球から417光年離れた、おうし座の南にある五等星。SPACE WORLDと名付けた理由について、広報担当者はこう話します。
「最後のポスターで『またいつか、別の星で、会いましょう』とキャッチコピーを入れて、シンボルであるスペースシャトルが打ち上がる写真を使いました。私たちは地球を飛び出して、『SPACE WORLD』という星で、そこに住む子どもたちを楽しませます、というメッセージを込めています」
最後のポスター公開と並行して、命名権の手続きを進め、12月15日に取得。そのため、閉園が迫ったこのタイミングでの発表になったそうです。
「閉園して北九州からなくなっても、夜空を見上げる度にスペースワールドのことを思い出してもらいたいんです」
最終日である12月31日のグランドフィナーレでは、年をまたいで午前2時に閉園します。
「広告やイベントにこれだけ反響をいただけるのは、スペースワールドを愛してくださったお客様のおかげです。最終日のグランドフィナーレまで、ぜひ楽しんでください」
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