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コラム

「ディスる」は生き残るか? 〝30秒で泣ける漫画〟の作者が描く

漫画家・吉谷光平さんが「若者ことば」について描きました。

漫画「言葉の乱れ」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「言葉の乱れ」の一場面=作・吉谷光平さん

 時に便利で、時にハッとさせられる「若者ことば」。ツイッターに投稿した漫画「男ってやつは」が〝30秒で泣ける〟と話題になった漫画家・吉谷光平さんが描きました。

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漫画「言葉の乱れ」=作・吉谷光平さん
漫画「言葉の乱れ」=作・吉谷光平さん
 先日、朝日新聞に掲載された記事「(文化の扉)探究、若者ことば」。若者ことばがどのように生まれ、変化してきたのか、古今の例を探っています。

漫画「言葉の乱れ」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「言葉の乱れ」の一場面=作・吉谷光平さん
 英語で「尊敬しない」などの意味の「disrespect(ディスリスペクト)」から生まれた「ディスる」。昨年、ベネッセコーポレーションが初めて実施した「現代人の語彙(ごい)に関する調査」で、高校生が知っていて親世代が知らない世代間ギャップの大きいことばの筆頭でした。2位は「イミフ(意味不明)」、3位は「りょ(了解)」、4位は「きょどる(挙動不審な動きをとる)」、5位は「ぽちる」だ。
漫画「言葉の乱れ」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「言葉の乱れ」の一場面=作・吉谷光平さん
 次々に生まれる若者ことばは、どのぐらい長持ちするのか。東京外国語大学名誉教授の井上史雄さんは、数十年後にどのように使われているか時代的推移に着目し、若者ことばを四つに分類しています。

 ・しばらく経つと使われなくなった「アジャパー」や「チカレタビー」などの「一時的な流行語」

 ・最近の若者は使わないけれど、ある同世代の集団で使われ続ける「アッシーくん」などの「生き残った流行語」

 ・「カテキョ(家庭教師)」など若者世代特有の「キャンパス用語」

 ・かつての若者もいまの若者も使う「うざい」「ださい」などの「確立した新語」です。
漫画「言葉の乱れ」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「言葉の乱れ」の一場面=作・吉谷光平さん
 「いまどきの若者のことば遣いは目に余る」という嘆きをしばしば耳にしますが、井上さんは「乱れではなく、変化ととらえては」と答えています。「ことばは服装のようなもので、わざとだらけた格好にしてみたり、目上の人の前ではスーツ姿のようにしっかり話してみたり、案外若者も上手に使い分けている。目くじらを立てず、ことばのうつろいを楽しんでみてはいかがですか」
漫画「言葉の乱れ」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「言葉の乱れ」の一場面=作・吉谷光平さん

 【よしたに・こうへい】 26歳の漫画家。サラリーマン生活や漫画家アシスタントなどを経て、月刊スピリッツの「サカナマン」でデビュー。現在は月刊ヤングマガジンで「ナナメにナナミちゃん」を連載中。ツイッターで公開した2ページ5コマの漫画「男ってやつは」が〝30秒で泣ける〟と話題に。

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