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「枯れ専のご褒美!」50代60代の恋愛漫画、ネットで人気 作者の思い

「五十、六十、よろこんで」=ワイエム系さん提供
「五十、六十、よろこんで」=ワイエム系さん提供

目次

 50代の女性と60代のイケ爺(イケメンのお爺さん)との恋愛模様を描いた、異色のショート漫画が人気を呼んでいます。

 タイトルは「五十、六十、よろこんで」。漫画家のワイエム系(@yye6kk )さんが11月下旬にツイッターに投稿すると、またたく間に人気に。現在12万をこえる「いいね」がついています。

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久々の再会

 物語は56歳の女性「アキちゃん」と、61歳の「シゲお兄ちゃん」が道ばたで偶然出会うところから始まります。

 シゲお兄ちゃんが「もしかして 田上さんちのお嬢さんかな」と呼びかけます。二人は若い頃からの知り合いで、しかし久々の再会のようです。

「五十、六十、よろこんで」=ワイエム系さん提供
「五十、六十、よろこんで」=ワイエム系さん提供

「で、出戻りです」

 アキちゃんは熟年離婚をして、戻ってきたのでした。

 シゲお兄ちゃんはにっこりと笑って「じゃあ遠慮なく食事に誘えるね」と冗談めかして言います。

「五十、六十、よろこんで」=ワイエム系さん提供
「五十、六十、よろこんで」=ワイエム系さん提供

あれ・・・

 シゲお兄ちゃん、本気・・・?

 「次の夜はいつ空いてるかな?」

「五十、六十、よろこんで」=ワイエム系さん提供
「五十、六十、よろこんで」=ワイエム系さん提供

秘めていた思い

 急展開に驚いた様子のアキちゃんに、シゲお兄ちゃんが秘めていた思いを明かします。

 ポカンとしながらも、申し出を受け入れるアキちゃん。

 気づいて、ぶわっと顔を赤らめます。「え・・・じゃあお兄ちゃんが今まで未婚だったのって・・・!?」。

「五十、六十、よろこんで」=ワイエム系さん提供
「五十、六十、よろこんで」=ワイエム系さん提供

 ツイッターでは「たまりません。枯れ専への御褒美かなにかでしょうか…!!」「何歳になっても少女漫画は王道なんですよね」と、胸をときめかせた読者からのコメントが相次いでいます。

 プロ漫画家としてweb雑誌「Alterna pixiv」で、「バッフルとボク」を月刊連載しているワイエム系さん。商業作品では「大人の人間を全然描いてない」といいます。

見たことないから描きたい

 今回、「五十、六十、よろこんで」を描いた理由をうかがいました。

――なぜ、シルバー世代の恋愛漫画を書こうと思われたのですか?

 私は「枯れ専」(50代以上の枯れた男性を好む女性)を名乗るほどその道を極めてはおりませんが、酸いも甘いも苦渋も全て吸い尽くしてきた蓄積があるからこその余裕に、魅力を感じます。

 ですが、漫画では男性側が年齢を重ねている「年の差恋愛モノ」はありますが、お互いシルバー世代のピュアな恋愛漫画って見かけたことがないなと思って描きました。

――普段描かれている作品とは、違う点も多かったとか。

 普段は子供や若者しか描かないため、シニア世代には慣れておらず、特にシワの入れ方に悩みました。展開的には最後のアキちゃんが照れる部分を効果的にしたかったので、シゲお兄ちゃんを目一杯かっこよく描きました。

――多くの反響が寄せられていますね。

 ある方からは「出戻りです、と聞いた瞬間のシゲお兄ちゃんの胸の鼓動が、ダイレクトに伝わってくるようだった」と感想をいただきました。表情やコマの間合いで感じとってもらえたんだなと嬉しかったです。

 やはり設定の珍しさもあって、皆さんが反応してくれたんだと思います。続きをと仰ってくださる方も多く、もしイベント時期が合えば同人誌も出せたらと考えてます。

ワイエム系さんが連載中の「バッフルとボク」
ワイエム系さんが連載中の「バッフルとボク」

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