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世界遺産に伝わる裏の顔…法隆寺の片目カエル 清水の舞台の生存率
秋の行楽シーズン、世界遺産を訪ねる旅を考えている人も多いはず。超有名スポットである世界遺産ですが、知られざる裏の顔もあります。日光東照宮の「魔よけの逆さ柱」。「清水の舞台」で記録された200件以上の飛び降り事件。法隆寺の片目がないカエル…。ちょっとこわいトリビアをご紹介します。
1993年に日本の文化・世界遺産第一号に登録されたのは、1400年の歴史を持つ世界最古の木造建築の法隆寺です。聖徳太子が作ったことでも有名です。そんな法隆寺には、お寺が公認している七不思議があります。
(一)クモが建物に巣をかけない
(二)南大門の前に鯛石と呼ばれる大きな石がある
(三)五重塔の相輪(塔の上部にある金具)には4本鎌が刺さっている
(四)不思議な伏蔵(地中に埋めてある宝の蔵)がある
(五)因可池にすむカエルには片目がない
(六)夢殿の礼盤(僧が座る台)の下に水がたまる
(七)雨だれが穴を開けるはずの地面に穴が開いていない
※朝日ジュニア学習年鑑別冊から
気になるのが五番目の「片目がないカエル」。昔、聖徳太子が斑鳩宮で勉強をした際に、因可池に住むカエルの声がうるさかったため、持っていた筆でカエルの目を突くとカエルの片目がなくなった、と言い伝えられています。聖徳太子、わりと過激です…
「思い切った行動をする」という意味のたとえ、「清水の舞台から飛び降りる」の由来となった清水寺の舞台ですが、本当にやっちゃった人が記録されています。
江戸時代の記録(1694〜1864年)によると、実際に飛び降りた件数は235件にも上りました。生存率は85%。30人以上がここで命を落としていることになります。当たり前ですが、昔も今も飛び降りは禁止されています。
外国人観光客にも人気の高い東照宮の陽明門には、うず巻き模様が彫られた12本の柱があります。よく見ると、なぜか1本だけ模様が逆になっています。世界遺産なのに、うっかりミス?と思いきや、そこに深い意味合いがありました。
「完璧につくってしまうとあとは壊れるだけなので、未完成にしておけば壊れることがない」というおまじないの意味が込められているとか。この1本だけ模様違いの柱は「魔よけの逆さ柱」と呼ばれています。
明治日本の産業革命遺産として、特に有名なのが、長崎県の端島(通称:軍艦島)です。炭鉱として栄えていた軍艦島には病院や学校、寺院、神社、映画館などが揃い、一つの都市として機能していました。
驚くべきはその人口密度です。島の面積は0.063平方キロメートルしかなく、さらに半分以上は鉱場のため、軍艦島がもっとも栄えた1959年、東京ドーム約1.3個分の広さの島に5259人が暮らしていたという記録が残っています。当時の東京23区の約9倍で、世界でもっとも人口密度の高い場所でした。
そんな軍艦島ですが炭鉱としての役割を終えると、1974年以降は無人島に。数奇な運命をたどることになりました。
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