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あ・ピタ・かっぱ… Eテレのラテ欄は難解? 子育て中ならわかる?
新聞のラテ欄で、朝のEテレ番組名が「意味不明」と話題になっています。
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新聞のラテ欄で、朝のEテレ番組名が「意味不明」と話題になっています。
新聞に掲載されている「ラテ欄」と呼ばれるテレビ番組表。早朝のEテレの番組名が「意味不明」とツイッターで話題になりました。確認してみると「にほんご」「かっぱ」「あ」「ピタ」「いないばあ」……といった文字が並んでいます。「子育て中なら当然わかる」と言われているこの略称。つくるにあたっての苦労などをNHKに聞きました。
9月中旬、ツイッターにEテレのテレビ欄の画像が投稿され、「何の番組か判断困難」「工作員に向けた暗号のような省略具合」「子どものいる家庭では常識」といった声が上がりました。
水曜日の午前6時40分から9時にかけてを見ると、以下のように並んでいます。
・アニメ
・にほんご
・0655
・シャキーン
・かっぱ
・あ
・ピタ
・コレナンデ
・みいつけた!
・おかあさんといっしょ
・いないばあ
・えいご
・アニメ
・絵本
これらの略称の正式名称は以下の通りです。
・アニメ
=ミニアニメ うっかりペネロペ
・にほんご
=にほんごであそぼ
・0655
=Eテレ0655
・シャキーン
=シャキーン!
・かっぱ
=アニメ はなかっぱ
・あ
=デザインあ 5分版
・ピタ
=ピタゴラスイッチミニ
・コレナンデ
=コレナンデ商会
・みいつけた!
=みいつけた!
・おかあさんといっしょ
=おかあさんといっしょ
・いないばあ
=いないいないばあっ!
・えいご
=えいごであそぼ
・アニメ
=プチプチ・アニメ ジャム・ザ・ハウスネイル
・絵本
=てれび絵本
こうした略称の裏にはどんな苦労があるのか? NHK編成局編成センターのEテレ担当の副部長・下要(しも・かなめ)さんに聞きました。
――略称を使っている理由を教えて下さい
「新聞によってラジオ・テレビ欄の行数が異なりますが、ツイッターで話題になったラテ欄は、最も行数が短いパターンの新聞で、朝の幼児・子どもゾーンの17番組の内容を7行に掲載しなければならない時間帯のため、番組ごとの文字数が少なくなっています」
「Eテレの中でも、幼児・子ども向け番組は5分~15分という番組尺の短い番組が多いため、1番組に割り当てることができるラテ欄の文字数も少なくなってしまいます。特に、この朝の時間帯のラテ欄は、夕方の幼児・子どもゾーンの時間帯とともに、Eテレの中でも最もラテ欄が混み合った時間帯になっています」
――少ない文字数でわかりやすく伝えるために工夫している点は
「ラテ欄は、前期と後期の改定に合わせて、半年ごとに基本フォーマットを見直しています。番組の制作サイドと相談しながら、どう表記するかを決めています。番組プロデューサーも、Eテレのラテ欄は文字数が少ないこともわかってくれていて、たいていの場合、OKしてくれます」
「また、個々の番組の定着にあわせて、文字数を減らしていくこともあります。『ピタゴラスイッチ』はラテ欄で『ピタゴラ』と表記していることもありましたが、番組が知られてきていることもあり、『ピタ』と短くしています」
「一方で、新聞のラテ欄を見て、『この番組ってどんな番組だろう』というある種の〝引っかかり〟も必要です。それをきっかけに興味を持って、番組を見てもらうことにつながれば、とも思っています」
――この欄に関して視聴者から問い合わせなどはあるのでしょうか
「問い合わせは特にありません」
――ネット上で話題になっていることについては
「話題になったラテ欄は、先ほども書いたとおり、半期に一度見直していますので、今年の4月からラテ欄の表記は同じです。やっと気づいてもらえたのか、という思いもありますが、話題になるだけでも嬉しく思います」
――これからのEテレについては
「Eテレでは、幼児・子ども番組だけではなく、幅広い世代が楽しめる番組を放送しています。10月からは、後半期の編成が始まり、語学番組や趣味実用番組の新講座や新シリーズがスタートします。ラテ欄を見て、『この番組、ちょっと気になるな』と思ったら、ぜひ一度、番組をご覧ください。番組尺も短いですので」
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