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魔法瓶はなぜ花柄だったのか? 象印の特設サイトに「懐かしい」の声
昭和世代なら一度は目にしたであろう「花柄ポット」。そんな懐かしい品々を紹介するホームページが「うちにあった気がする」「1周回ってオシャレだ」と、話題になっています。
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昭和世代なら一度は目にしたであろう「花柄ポット」。そんな懐かしい品々を紹介するホームページが「うちにあった気がする」「1周回ってオシャレだ」と、話題になっています。
昭和世代なら一度は目にしたであろう「花柄ポット」。そんな懐かしい品々を紹介するホームページが「うちにあった気がする」「1周回ってオシャレだ」と、話題になっています。なぜ今、花柄を特集したのか? そもそもなぜ花柄が流行ったのか? サイトを開設した象印マホービン(大阪市北区)に話を聞きました。
象印の特設サイト「GARARY(ガラリー)」。花柄ポットの歴史の紹介や、柄をモチーフにした「壁紙」と「便箋フォーマット」をダウンロードできるようになっています。
サイトにはこんな紹介文が書かれています。
7月末、サイトに関するつぶやきがツイッターに投稿されると、「懐かしくて死んだ」「1974年の黄色い方、うちにあった気がする」「グルッと一周してなんかスタイリッシュかも」などと話題に。このつぶやきのリツイートは1万4千、いいねは2万を超えています。
サイトを開設した理由について、象印マホービン広報部の山田周平さんは「高度経済成長期とともに大ブームとなった花柄ポットの柄は、時代の空気を感じさせるとともに、今見てもとても魅力的なものばかり。そんな、一世を風靡した花柄を再び楽しんでもらいたいとの思いから企画しました」と話します。
今年4月20日まで「花柄ストーリー 昭和のDKを彩った花柄家電たち」を開催していた、象印が運営している「まほうびん記念館」(大阪市北区)。この記念館によると、日本での花柄の起源は1600年代に遡り、磁器や着物の小袖に描かれたのが始まりと考えられるそうです。
1960年代になって冷蔵庫の扉やトースターにも花柄が採用され始め、1967年に魔法瓶でも採り入れられると売り上げが飛躍的に向上。花柄発売から2年後には業界全体の卓上ポットの出荷金額は倍増し、一気に140億円になったそうです。
なぜ花柄が流行したのか? この点について館長の山口己年男さんはこう説明します。
「当時の日本の食卓は、ほとんどの家庭で『ちゃぶ台』がありました。木目で地味なちゃぶ台に花柄ポットが置かれると、まさに花を添えるように華やかな食卓に変身します。ファッションも明るさ・華やかさを求める時代になっていた時期でしたから」
その後、モノトーンの商品が人気になるなど、家庭用品全般のデザイン志向が変化。それでも象印では花柄ポットを出し続けていて、主に旅館やホテルの和室、町の食堂などで使われているそうです。
「ツイッターで話題になったことで、サイトにアクセスしてくださる若い方も増えているようです。昭和の代表格である花柄を、若い世代にも知っていただけてうれしいです」と象印の山田さんは話します。
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