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ペット忌引休暇、損保会社が導入 対象は?日数は? 詳しく聞きました
飼っているペットが死んだとき「忌引休暇」を認めます――。そんな制度を今月から導入した会社があります。
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飼っているペットが死んだとき「忌引休暇」を認めます――。そんな制度を今月から導入した会社があります。
飼っているペットが死んだとき「忌引休暇」を認めます――。そんな制度を今月から導入した会社があります。ペット向け保険を手がける「アイペット損害保険」です。ところで、ここでいうペットの範囲や、日数の上限はどうなっているのでしょうか? 昆虫や金魚も認められるのか? いっぱい飼っていれば何度も休めるのか? 制度について詳しく聞きました。
アイペット損害保険が今月1日から導入した休暇制度は、2種類あります。
ひとつが「ペット死亡時の忌引」で、「同居しているペットが亡くなった際、1頭につき3日間の休暇を取得できる」という内容です。
日数については、年内に複数死亡した場合は、その数に応じて3日間ずつ休暇をとることができ、上限はないそうです。だたし、休暇をとるためには火葬証明書など、死んだことを証明する書類の提出が必要です。
もうひとつの制度が「ペット休暇」。こちらは「ペットと同居している従業員は、1年につき2日間のペットと過ごす休暇を取得できる」というもの。
こちらは従業員単位となっているため、複数飼っていても年間2日間以上とることはできません。
対象となるペットはどうなっているのか?
現在は「犬」または「猫」に限定していて、同居が条件になっています。そのため、同居しているハムスターが死んだ場合や、実家で飼っている犬が死んだ場合などは適用されません。
ただし、社員からは「犬・猫以外にも適応範囲を広げてほしい」「同居はしていないが実家にいるペットと過ごす休暇にしてほしい」という声が上がっているそうで、対象範囲を見直していく可能性があるそうです。
このことについて、広報担当者は「社員からウサギやハムスターを対象にしてほしいという要望もありましたが、生き物によって寿命の長さも違いますし、どこまで広げるか線引きは難しいです」と話します。
どういった経緯で、このような休暇制度を導入したのか?
アイペット損害保険の従業員のうち、ペットと一緒に暮らしているのは全体の約33%と、平均的な飼育世帯率と比べて高いそうです。
このことに加えて、「ペット飼育者にとっても働きがいのある環境を整えることは、ペット保険を取り扱う会社として率先して取り組むべきことだ」との考えから導入を決めたといいます。
忌引休暇の日数については、「ペットは家族」だという考えから、従業員の祖父母・兄弟・姉妹が亡くなった期間と同水準の3日に。21日時点で、忌引休暇をとった社員はいないそうですが、ペット休暇をとった人は2人いるそうです。
制度導入の発表を受けて、ネット上では「ペットも家族だから当然」「この制度を普通の会社で導入したら収拾がつかなくなる」と賛否さまざまな意見が上がっています。
こうした反応も踏まえ、導入した狙いについて広報担当者は、こう話します。
「ペットは法律上はモノ扱いされていますが、私どもは『ペットは家族』という考え方のもとで保険事業を展開しています。今回の制度導入を通じて、社会全体の中でそうした雰囲気が高まり、ペットの社会的地位が高まればと考えています」
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