話題
「反省してますか?」 〝浪速のエリカ様〟こと上西小百合議員の現在
7月10日の参院選投票日まであとわずか。現職大臣の口利き疑惑、「育休宣言」議員の不倫辞職……などなど。今国会もいろいろありました。ところで、浪速のエリカ様こと上西小百合衆院議員(33)を覚えていますか? 参院選を前に上西議員に、あの騒動や現在の活動について聞いてきました。
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7月10日の参院選投票日まであとわずか。現職大臣の口利き疑惑、「育休宣言」議員の不倫辞職……などなど。今国会もいろいろありました。ところで、浪速のエリカ様こと上西小百合衆院議員(33)を覚えていますか? 参院選を前に上西議員に、あの騒動や現在の活動について聞いてきました。
現職大臣の口利き疑惑、「育休宣言」議員の不倫、都知事の公金私的流用をめぐる辞職……。政治家にまつわるスキャンダルが引きも切らない今日このごろ。
そんな私たちの代表たる政治家を、私たちの手で選ぶチャンスが7月10日にやってきます。参院選です。
ところで、衆院の方の私たちの代表で〝浪速のエリカ様〟こと上西小百合議員(33)を覚えていますか?
ちょうど1年ほど前、「本会議をサボって旅行に行った」などと批判を受け、維新の党(当時)を除名された、あの方です。
最近、ちょくちょくテレビでお見かけします。参院選を前に上西議員に、あの騒動や現在の活動について聞いてきました。
梅雨入りした雨の6月上旬、上西議員を訪ねました。衆議院第一議員会館11階1111号室。
すべて「1」並びの縁起の良い部屋は、偶然割り当てられたとか。「部屋も覚えられないと思われたのかしら」
名刺交換もそこそこに、いきなり返答しづらい先制パンチ。ならば、単刀直入に聞きましょう。
あの騒動、反省していますか?
さすがエリカ様と評されるだけあり、上西議員の物言いは明瞭です。奥歯に物が挟まったような言動をする政治家さんとは違います。
上西議員いわく、体調不良で欠席届を出した前日に、飲み会に参加したのは「公務に必要なお付き合いとはいえ軽率だった」とのこと。
一方、秘書と温泉デートなどと報じられたような事実はないし、そもそも問題になった日は秘書といっしょに行動をしていないそうです。
騒動時に秘書の「ええ加減にせいや。お前」などといった、やや乱暴な取材対応がテレビで繰り返し流れたことも相まって、「議員辞めろ。カネの無駄」といった批判が世間に渦巻きました。
上西議員はこうした批判について、「意味がわからない。そもそも欠席届も出さずにサボっている議員なんかいくらでもいますし。それで辞職していたら国会議員は1人もいなくなりますよ」と納得いかない様子。
人生の失敗談を語るテレビ番組「しくじり先生 俺みたいになるな!!」(テレビ朝日系)から出演オファーが来たそうですが、お断りしたそうです。いわく…
ただ、その悪役イメージは「わたしは世間にたたかれるために存在しているのです。それで政治に厳しい目や関心が向けば」と前向きにとらえています。
除名された維新については、「いま私が議員という立場で政治活動ができているのは維新政治塾のおかげです」と感謝こそあれ、恨みつらみは全くないそうです。
たたかれて落ち込んだり、人間不信になったりはしないのでしょうか?
「落ち込む? なんで? 悪いことしていないのに」とさらり。
どうやら鋼のメンタルの持ち主のようです。
一方、騒動で知名度が上がったことで、地元回りをすると「一緒に写真撮って」と声をかけられたり、高校生や大学生に話しかけられたり。
面と向かって批判されたり罵倒されたりすることはないそうです。
「いえ、迷惑です。投票用紙に浪速のエリカ様と書かれても、私の票にはなりませんから」
上西議員によると、そもそもこの愛称は、初当選時のそっけない取材対応から週刊文春に名付けられたのが始まり。
女優の沢尻エリカさんの記者会見での「別に」といった冷淡な取材対応になぞられたものです。
そのときのことを上西議員は、普通の会社員だった20代の女子が、国会議員に当選し、「若い」だの「美人」だのと、政策とは関係ないところでマスコミが大挙して押しかけてきて戸惑ってしまったと振り返ります。
とはいえ、「当時は公人としての自覚が足りなかった」と反省している様子。
ただ、転んでもただでは起きない性格。
「ここまで定着したら『浪速エリカ』に改名しようかしら。アントニオ猪木さんのように。ふふふふ」と笑いました。
「無所属という立場をいかし、高校や大学を訪問したり、学校に行っていない若者に集まってもらったりして、主権者教育の必要性を訴えています」
18歳以上に選挙権が引き下げられる7月の参院選。上西議員は、政党に所属していないため、候補者応援にかり出されることはありません。
一方、政党色がないという理由で、大学や高校での授業訪問に参加する機会は多いそうです。
若者と接していて感じるのは、「けっこうちゃんと考えている」ということ。
特に消費税増税に関しては頻繁に質問を受けるそうです。
「18~22歳くらいの若者にとってみれば、目に見えて支払っている税金は消費税しかない。だから、増税には関心が高い。けっこうリアルですよ」
先日、びっくりしたことがあったそうです。
ちょっとやんちゃな感じの金髪の若い子に「選挙行く?」と聞いたときのこと。
その子は「地元の友だちを誘って行きます。どんなところなのか見てみたいので。日曜日だし、投票所を待ち合わせ場所にして、そのあと遊びに行きます」と答えたそうで、「投票所で待ち合わせ! ナイスアイデア!」と手を打ったそうです。
上西議員自身も初めて投票にいったとき、投票所の静かで緊張感のある雰囲気に「大人になった」と感じたそうです。
「投票には正解はありません。わからないから投票に行かないのではなく、ともかく投票所に行って投票という行為に参加してみましょう。雰囲気を知ってこそ、見えてくるものがありますし、そこで感じたことをきっかけに、じゃあ○○さんはどう思っているのだろうか? とか、次の選挙は○○に投票しよう、などと考えることが政治参加につながります」と話しました。
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