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乃木坂、握手会で鍛えた初対面克服法 自らの「コミュ力」商品化?
乃木坂46のメンバーが、握手会で鍛えた「コミュ力」を徹底議論。そこから見えた「初対面克服法」の商品化を提案してみました―。
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乃木坂46のメンバーが、握手会で鍛えた「コミュ力」を徹底議論。そこから見えた「初対面克服法」の商品化を提案してみました―。
「ファンとは壁を作らない」「私は(自分を)さらけ出さない」――。昨年は紅白歌合戦に初出場するなど、注目を集めている乃木坂46。「握手会」などで交流する機会が多い乃木坂のメンバー5人が、ファンとの関係をぶっちゃけトーク。5人は乃木坂流の「初対面克服法」を考案、「逆握手会」という驚きの提案も飛び出しました。
2月、都内の会議室にメンバーの秋元真夏さん(22)、生田絵梨花さん(19)、伊藤かりんさん(22)、松村沙友理さん(23)、若月佑美さん(21)が集まりました。
「知的選抜」に選ばれた5人は、今月開かれた大学生のためのブランドデザインコンテスト「BranCo!」(東大教養学部・博報堂ブランドデザイン主催)にゲスト参加。本番で披露するプレゼンに向けて、アイデアを出し合いました。
3~6人のチームに分かれ、全国67大学647人が出場したコンテストのテーマは「学び」。5人がメンバー20人にアンケートすると、ほぼ半数から「世間やファンとの関係から一番学んだ」という答えがありました。
中でも多かったのが「握手会」から。「たくさんの人と会え、いろんな意見を聞ける」「相手の真意を読み取る力が付いた」など、ファンとの交流で得られた経験が挙げられました。
「私は自分自身に壁を作らないのを一番大事にしている。自分が壁を作ると、相手も作っちゃうから、まずは自分が心をほどくことから入る」。ファンとの関係について、こう話すのは生田さんです。
グループ結成当初の握手会では、「『緊張する』とだけ言われて、はがされて(時間が終了して)いっちゃった」と振り返る生田さん。ファンから「緊張する」と言われ続けることに、「何でだろう」と悩んだと言います。
「結局、ファンの人にかしこまっていて、『あ、ありがとうございます』のようなことしか言ってなかった」と話す生田さん。「ファンの人を友達だと思って」気楽に話しかけるようにしてみたところ、ファンもリラックスして接してくるようになったそうです。
「相手と信頼関係が生まれることで、『こういうことを言ってもいいかな』という判断もできるようになった」と話します。
一方、秋元さんは「私は、さらけ出さないことを心がけている」。素の自分を出していくメンバーが多いなか、「そういうタイプでもない」と分析した上で、「さらけ出すことが、ファンが喜んでくれることだとも思ってない」と冷静です。
性格的に「悩みは友達に相談せず、自分で解決する」という秋元さん。乃木坂に入った当初は「自分をさらけ出したい」と思ったそうですが、握手会を重ねるうちに「さらけ出さずともファンの人との関係性は築ける」と心境が変化したそうです。
「素の部分を隠し持ちつつ、そこに何か足していく。求められているものと、自分の好きなことを混ぜ合わせて、見せていくようにしています」と話しました。
握手会での経験から、5人はプレゼンのコンセプトを「初対面克服法」に決めました。東大駒場キャンパス(目黒区)で開かれた12日のコンテストでは、予選を勝ち抜いた24チームとともにステージに立ちました。
5人は握手会から学んだことを、5項目に整理しました。
(1)「自分の印象をよくする力」
(2)「相手のことを読み取る力」
(3)「相手にあわせる力」
(4)「相手に質問する力」
(5)「次につなげる力」
そして、5つの力が初対面でのコミュニケーションに大切だと説明。内容をまとめて「コミュカ(こみゅか)」という本にすることを提案しました。
5つの力とは具体的にどういう内容なのか。
(1)で5人が重視したのは「笑顔」です。プレゼンでは「第一印象で笑顔を見せることで相手の緊張を和らげる」と説明しました。相手への興味を表すために、しっかりと目を見ることや相づちを打つことも強調しています。
(2)については、相手の外見や話し方から好みなどを予想して話題を作ったり、会話から共通点を見つけて心の距離を縮めたりすることが必要だと言います。
(3)は相手の雰囲気に合わせるため、「声」のトーンを人によって変化させるのがポイント。
(4)は会話を滞らせないように、天候やファッションなど返答しやすい質問をすることや相手を思いやった質問をすることを挙げました。
初対面でのコミュニケーションということで、「次につながる会話」にも注目した5人。(5)では「一度会った相手との距離を縮めるために、次に会う約束やご飯に行く約束などを交わす」ことを提案しました。
さらにプレゼンでは、「コミュカ」を購入した特典として「逆握手会」の参加券がついてくる案も披露。30人規模で開催し、克服本購入者が参加者一人ひとりと30秒ずつ会話や握手をするなど具体的なイベント計画まで発表されました。
「コミュカで勉強して逆握手会に参加したら、初対面の人でもすんなりコミュニケーションを取れるようになります」。5人が説明し終えると、会場からは大きな拍手が上がりました。
発表を終えた若月さんは「アイドルという仕事でなくても難しいテーマだったと思う。だからこそ話し合いのしがいがあったし、他のメンバーにも誇れるものができた」と話しました。
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