感動
川越スカラ座、助かった! トイレ故障で募金呼びかけ→目標額集まる
埼玉県川越市にある老舗の映画館「川越スカラ座」がピンチを脱しました。
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埼玉県川越市にある老舗の映画館「川越スカラ座」がピンチを脱しました。
埼玉県川越市にある老舗の映画館「川越スカラ座」。トイレの下水管が詰まり、修理費用を捻出できずに寄付を募ったところ、その情報がネットで拡散。webメディアやテレビ、新聞で取り上げられたことで一気に目標額を超えました。地元の人だけでなく、映画監督や同じような境遇にある地方の映画館からも募金がありました。
川越スカラ座は座席124席の小さな映画館です。明治38年に寄席「一力亭」として誕生。1905年(昭和15年)に松竹系の映画館となった後、1963年(昭和38年)に現在の名前に。2007年には前の支配人が引退し、土地と建物をNPO法人「プレイグラウンド」が引き継ぎ、手作り感あふれる映画館として親しまれています。
そんな映画館で昨年10月、トイレが詰まりました。いったん修理で直りましたが、12月に再び故障。業者に見てもらったところ、コンクリートの下に埋まっている下水管の取り換えが必要なことがわかりました。
昨年末に「現在、下水管修理費を捻出する体力が当館にはなく皆さまからのご支援を募ることに致しました。スカラ座存続の為、ご支援、ご協力をお願い致します」と書いた募金箱を設置しましたが、2月22日までの2カ月ほどで集まったのは6万7527円。修理に60万円ほどかかるとみられていたため、厳しい状況でした。
その直後、スカラ座の窮状を知らせるwithnewsの記事が配信されると情報が拡散。テレビや新聞などでも取り上げられ、スカラ座を直接訪れて寄付する人や、現金書留を送ってくれる人が急増しました。
映画を見ることなく、募金だけしてくれた人が多かったそうで、「トイレが故障していると思って映画を見なかった人もいたのかも」と、番組編成・イベント担当の飯島千鶴さんは苦笑します。(実際は今もトイレは使えます)
寄付の中には、現役の映画監督や、同じように苦しい状況にある地方の映画館が集めてくれたものもありました。そのおかげもあって、1カ月足らずで総額は40万円を超え、工事のめどが立ちました。現在はトイレ修理のための募金は締め切っており、6月ごろに工事が始まる予定です。
飯島さんはこう話します。
「みなさまのご厚意に大変感謝しています。募金ではなく映画を見ていただいたお金で修繕ができるよう、スカラ座としても努めていきますので、ぜひ映画鑑賞のために足を運んでいただければと思います」
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