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北海道のソウル飲料「カツゲン」、復刻味が売れすぎる異常事態
北海道で長年愛されている「カツゲン」。復刻味をコンビニで先行発売したところ、発注が殺到しました。
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北海道で長年愛されている「カツゲン」。復刻味をコンビニで先行発売したところ、発注が殺到しました。
北海道で長年愛されている飲み物があります。今年で発売から60年を迎える雪印メグミルクの乳酸菌飲料「カツゲン」です。記念の年に合わせ、大昔の瓶入りの味を再現し、道内のコンビニで先行発売したところ、発注が殺到。量販店での発売を延期する事態になりました。
現在は道内限定で紙パック入りで売られているカツゲン。誕生した1956年から、紙パック入りが登場する1979年までは瓶入りでした。味も現在よりは濃いものだったそうです。雪印メグミルクによると、同社には以前からこの時代の「濃いカツゲンを飲んでみたい」といった要望が寄せられていました。
誕生から60年という節目もあり、「あのころのカツゲン」の期間限定発売を決めた雪印。今月19日からコンビニで先行発売。26日からスーパーなどで発売する予定でした。ところが……。
「先行発売のコンビニエンスストアで当初予測を大きく超える販売状況となっていることから、(中略)量販店・一般小売店での発売を延期させていただくこととなりました」(同社リリース資料)
どれほどの販売状況だったのでしょうか。
広報担当者によると、一般的なコンビニ向け商品は発売初日以降、店舗からの発注件数が徐々に減少し、3日目以降では初日の約3割ほどになるそうです。「それが今回については4日目以降も初日を上回り、伸び続けている現状です。通常と発注のされ方がまったく逆になっています」。担当者は「こういう延期のリリースを出したこと自体が、私の記憶では初めて」と驚く一方、「お客様に迷惑をかけているので申し訳ない」と話していました。
なぜ、ここまでの人気になったのか、担当者は「『昔の懐かしいカツゲンを飲んでみたい』という要望に応えた商品ということで、長年待っていた方に買ってもらえているのかと思います」と分析しています。
一般社団法人日本乳業協会の担当者は、カツゲンの「ソウルドリンク」ぶりを説明しています。「北海道の人が就職などで本州に来られた時に『カツゲンはないのか』『なんで東京ではカツゲンが伝わらないんですか』と聞く方がおられる。北海道民にとってみれば歴史ある飲料ですし、道民にとっては愛着がものすごく深いものなんだと思います」
雪印メグミルクはしばらくコンビニでの販売に専念。供給体制を整えた後に量販店などで販売を始めます。発売期間は当初、「今年3月中旬まで」としていましたが、これも見直す方針です。
「あのころのカツゲン」は200ミリリットルで税込み100円。
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