ネットの話題
練乳を煮詰めたらキャラメルに? 森永乳業の解説に納得させられる!
缶入りのコンデンスミルク(練乳)をお鍋でグツグツしたら生キャラメルができた――。そんなツイートがネット上で話題になっています
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缶入りのコンデンスミルク(練乳)をお鍋でグツグツしたら生キャラメルができた――。そんなツイートがネット上で話題になっています
缶入りのコンデンスミルク(れん乳)をお鍋でグツグツしたらキャラメルができた――。そんなツイートがネット上で話題になっています。画像を見ると確かにキャラメルのように見えますが、煮込むだけで本当にキャラメルになるのでしょうか? れん乳を販売している「森永乳業」に聞いてみると、意外な答えが返ってきました。
牛乳や乳製品、アイスクリームなどの製造・販売を手がける森永乳業。大正6年に、当時人気だった森永製菓の「ミルクキャラメル」に使われる煉乳を確保するため、「日本煉(れん)乳」として設立されました。まさに、れん乳づくりが会社の原点です。
現在も「森永ミルク」という商品名で、缶入り、チューブ入り、使い切りタイプなどを販売しています。いずれも加糖れん乳で、原料の生乳と「しょ糖」を加熱、濃縮することでつくられます。最近では、定番のフルーツにかける使い方だけでなく、かき氷にかけたり、コーヒーに入れたり、パンに塗ったりと、さまざまな使い方を提案しています。
れん乳を煮込むと本当にキャラメルになるのか? 森永乳業の商品担当者に詳しく聞きました。
――ネット上で話題になっているのは、ご存じですか
「承知しています」
――キャラメルのようになる仕組みや理由を教えて下さい
「弊社の加糖れん乳『森永ミルク』は、原料の生乳と『しょ糖』を加熱して濃縮することによってつくられています。一般的にキャラメルは、材料の一つであるれん乳が加熱されることによってメイラード反応と呼ばれる褐変化などの反応が促進され、キャラメルのような風味や色調になります。また水分が減ることにより粘りもでます」
――『森永ミルクキャラメル』の原料には、れん乳が使われているのでしょうか
「弊社は大正6年、森永製菓より販売されていた『森永ミルクキャラメル』の原料であるれん乳をつくるため、『日本煉乳』として設立されました。現在もれん乳を製造・納入しています」
(※森永製菓のホームページによると、れん乳は『森永ミルクキャラメル』の原料として今も使われています)
――缶ごと煮詰める製法はオススメできないと聞きましたが、その理由を教えて下さい
「缶容器が本来の目的以外に使用されることで、どのような影響があるのか、弊社では明確に把握できておりません。また、容器自体が熱くなり、やけどの心配もありますので、おすすめしていません」
――れん乳を使ったキャラメルづくりを提案したことは
「ホームページで、『森永ミルク』を使ったミルクキャラメルのレシピを紹介しています。こちらは、れん乳だけでなく、水あめやバターなども使っています。弱火で絶えずかき混ぜながら、キャラメル色になって粘り気が出るまで、じっくりと加熱することがポイントです」
――これから、このレシピを試してみたい人向けにメッセージをお願いします
「シンプルな材料で、あっという間に作れますので『手作りなんて大変そう!』と思われる方にもおすすめのメニューです。また、れん乳を使ったスイーツレシピだけでなく、料理レシピも多数紹介していますので、ぜひ試してみてください」
◇ ◇ ◇
れん乳がキャラメルの原料ということであれば、煮込むとキャラメルのようになるのも納得。森永乳業の前身が、ミルクキャラメルの原料であるれん乳をつくるために設立されていたことは驚きでした。
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