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グリーン車喫煙ルーム、普通車乗客はダメ? 車内案内に知恵絞る
東海道・山陽新幹線でグリーン車の喫煙ルームを、普通車の乗客は使えるのか。JRに聞いてみました。
東海道・山陽新幹線でグリーン車の喫煙ルームを、普通車の乗客は使えるのか。座席ほど大きな違いがあるわけではない喫煙ルームですが、グリーン車の料金で乗っている人にとっては気になるところ。JRに聞いてみました。
現在、全面禁煙の「N700系」には喫煙ルームが四つ設置されています。座席でタバコを吸うことはできない喫煙者は、喫煙ルームに行かなければなりません。
このうち16両編成の「N700系」の10号車にある喫煙ルームは、グリーン車の乗客専用になっています。普通車の切符の乗客は、10号車の喫煙ルームを使うことはできません。
一方、車両によってはグリーン車の喫煙ルームの方が近くなる乗客もおり、普通車の乗客が使ってしまうことも。
JR西日本はJR東海と連携して16両編成の「N700系」の10号車にある喫煙ルームにはグリーン車マークを表示しています。加えて普通車である11号車の座席にある車内案内も、普通車である15号車の喫煙ルームのみの表示にしています。11号車から見ると、10号車の喫煙ルームの方が近くなりますが、普通車の乗客が入らないよう、あえて、遠い方の15号車のみ記しています。
現在はマークのみで、文章による「普通車の乗客は使えません」などの表示はしていませんが、「今後、お客さまからの要望が多ければ検討したい」(JR西日本)としています。
新幹線は日本社会の禁煙化の流れを体現してきました。
1964年の開業時、東海道新幹線は12両編成で、どの車両でもたばこが吸えました。1976年、当時の国鉄は「こだま」の16号車のみを禁煙車にしました。
1996年には禁煙車が10両になり、喫煙車数を上回りました。「700系」はグリーン車と普通車に喫煙車が計3両あり、主力車両の「N700系」は16両すべてを禁煙にしましたが、喫煙ルームを4カ所設けています。
2027年の開通をめざすリニア中央新幹線は完全禁煙になる予定です。JR東海の山田佳臣社長は、禁煙の方針を発表した2013年10月17日の会見で「品川から名古屋までわずか40分。我慢していただけると思う」と説明。「名古屋や東京の地下鉄も禁煙。できる限り車内でゴミを出してほしくもない」と語っていました。
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