話題
秀島ヒロノリさんからの取材リクエスト
これからでも楽勝で間に合う、手間を書けずに読書感想文を書く方法
読書感想文はなぜ嫌われる? 嫌でも書くなら、この攻略法!
読書感想文は必要か。本嫌いを生む元凶か、名作に出会える貴重なきっかけなのか。休みの終わりが近づき、慌てて書かなきゃいけない人はどうすれば?
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これからでも楽勝で間に合う、手間を書けずに読書感想文を書く方法
読書感想文は必要か。本嫌いを生む元凶か、名作に出会える貴重なきっかけなのか。休みの終わりが近づき、慌てて書かなきゃいけない人はどうすれば?
これからでも楽勝で間に合う、手間を書けずに読書感想文を書く方法 秀島ヒロノリ
夏休みの悩みの種、読書感想文。お盆を過ぎると、宿題に目覚めた人たちから悲鳴が上がってきます。子どもの頃を思い出し、顔をしかめる人も少なくありません。果たして読書感想文は必要なのでしょうか。とはいっても、やらなきゃいけない人は、どう攻略すればいいのでしょうか?
夏休みの宿題をさぼった男児をタヌキ顔の教授が助ける「天小森教授、宿題ひきうけます」(1995年刊)の作者、野村一秋さんは、無類の読書感想文嫌いでした。
「夏休みの宿題は、休暇中も学期中と同じように過ごさせるために編み出された余計なもの。教え方の下手な先生ほど、教室で面倒を見られない分、宿題を多く出すのだと信じていました」と語っています。
作家になる前は小学校の先生だった野村さん。「読書感想文を必須にするから子どもが本嫌いになる」と同僚を説得し、感想文を出しても出さなくてもよいよう改めました。宿題をギリギリまで少なくする野村さんの方針は、議論を呼びます。「父母にはいたって不評でした。家庭訪問先で『もっと宿題を出して』と頼まれたこともあります」
それでも、自発的に感想文を出した児童の中から全国最優秀作が生まれました。野村さんは、自分の宿題哲学の正しさをかみしめたそうです。
同じ作品を何百回も読み、続編を書いてしまった作家もいます。作家の奥泉光さんは、「吾輩は猫である」の大ファンで、小学5年から中学3年まで5年連続で、この作品を読書感想文の題材にしました。作家デビュー後も、作品の「その後」を描いた小説『「吾輩は猫である」殺人事件』(新潮文庫・絶版、電子書籍版あり)を出したほど。「もう何百回読んだことか。いまだに繰り返し読んでいる」と語っています。
奥泉さんが考える「読む」という行為は、「作品との関係を結ぶ」こと。「音楽や絵画で自分が気になる部分があれば、そこだけをじっくり聞いたり見たりする。読書も同じ」。だから「タイトルを読んだだけで『読んだ』ことにしたっていい。とりあえずその作品との関係は始まっているんだから」と説いています。
読書感想文を書く意味は何か。朝日新聞に寄せられた投書などをまとめると、以下のような「感想」が多いようです。
【賛成派】
本好きになる機会
普段読めない作品に触れられる
感想文を書きながらの親子が交流できる
【反対派】
感想文があることで教訓的な本を読む羽目に
本は読みたくて読むもの
読書カードで十分
それでも、目前の宿題を終わらせなければならない人がいるのも事実。作文指導のプロ・宮川俊彦さんがすすめるのが、「な・た・も・だ」の考え方です。「なぜなら」「たとえば」「もしも」「だから」の順に文章を書いて、最後に自分の意見をはっきりと記すと、書き始めやすくなるそうです。
物語の主人公を現代の自分に置き換える方法もあります。「この場面でハリー・ポッターだったら」「浦島太郎なら」と考える練習をすると効果的です。また、「白雪姫とシンデレラに見る『幸せ』とは」のように、2~3冊を合わせて読み解くテクニックもあります。
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