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メルマガ取り込むLINE 開封率の高さ武器、新サービス拡大狙う

メルマガがLINEに変わる。そんな動きが本格化しそうです。開封率の高さを武器に、様々な分野での新サービスが実用化され始めています。

開封率の高さが武器のLINE。通販サイトなどのメルマガで存在感が高まっている
開封率の高さが武器のLINE。通販サイトなどのメルマガで存在感が高まっている 出典: 朝日新聞

目次

 企業からのメルマガがLINE(ライン)に変わる。そんな動きが本格化しそうです。なかなか読んでもらえないメールに比べ、開封率が圧倒的に高いLINE。通販サイトをはじめ、様々な分野での新サービスが実用化され始めています。これまでスタンプの販売やゲームに頼っていたLINEにとっても、新サービスを生み出すことは重要な課題になっています。

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弁当宅配からタクシー呼び出しまで、新サービスに力をいれるLINE
弁当宅配からタクシー呼び出しまで、新サービスに力をいれるLINE 出典: 朝日新聞

エリア、購入記録に応じてメッセージ

 「売れるネット広告社」が7月7日に発表した「自動フォローLINE」機能は、LINEが企業向けに提供している「LINEビジネスコネクト」を組み込んだシステムです。

 「LINEビジネスコネクト」は、企業が個人ユーザーのLINEアカウントに商品情報などを送信できるサービスです。企業側に、個人ユーザーの住んでいるエリアや、これまでに買った商品の記録などがあれば、それらの情報に応じて、メッセージを変えることができます。

 一方で、個人ユーザーの情報は自動的に取得することはできません。通販サイトなどの登録フォームの入力時に、LINEアカウントと連動した形で記入してもらう必要があります。しかし、システム開発の負担が大きく、なかなか浸透していないのが実情でした。

「開封率、LINEは6倍」

 「売れるネット広告社」は、通販会社などが個別に開発しにくい機能を、同社が今まで販売していたウェブ上の販促ツールと組み合わせて商品化しました。

 狙いはLINEの高い開封率です。「売れるネット広告社」の加藤公一レオ社長は「一般的なメールマガジンの場合、10%と言われている開封率が、LINEだと6倍になります。メッセージを開いてから次の行動に移る時間も、メルマガが5時間に対しLINEが10分と格段に早いのが特徴です」と話します。

 開封率の高さを武器に、細かな顧客情報と組み合わせることで、大きな広告効果を狙います。例えば、一週間分の無料サンプルを申し込んだ人に5日後をめどにLINEでメッセージを送れば、同じ内容のメールマガジンが同じ曜日の同じ時間に届くより、購入を強く促すことができます。

スマホユーザーにとって、なくてはならない存在になりつつあるLINE
スマホユーザーにとって、なくてはならない存在になりつつあるLINE 出典: 朝日新聞

新サービス求めるLINE

 メルマガの代わりを狙うLINE。背景には、売り上げの7割強がスタンプの販売やゲームというLINEの経営体質があります。特定の分野だけに頼っていると経営が安定しません。新サービスを生み出すことは、LINEが今、もっとも力を入れている分野なのです。

 2015年2月にアルバイトの求人情報サービス「LINEバイト」をスタート。人材会社のインテリジェンスが運営する求人サービス「an」と連携し、アプリ上から地域や職種、給与などの希望の条件を選ぶと求人情報を見ることができ、応募もできます。

 2015年6月には、邦楽や洋楽など150万曲以上が聴ける定額の音楽配信サービス「LINEミュージック」の提供を始めています。

 また、2015年4月には、技術者を集めた大規模な開発者会議を開催。提携先の開拓や、優秀なIT技術者の獲得にも力を入れています。

LINEミュージックのトップ画面=LINE提供
LINEミュージックのトップ画面=LINE提供
対話アプリを提供するLINE(ライン)(東京)は28日、技術者を集めた大規模な開発者会議を初めて開いた。LINEを活用した新たなサービスを開発するパートナーを見つけ、ゲームに依存している今の収益構造から脱却する狙いがある。東京・渋谷での会議には、社外内のIT技術者ら約500人が集まり、出沢剛(いでざわたけし)社長がLINEの経営方針などを説明した。LINEは国内5800万人超の月間利用者数を抱え、2014年12月期の売上高は863億円と前期から倍増した。ただ、売り上げの7割超をゲームやLINEでやりとりする絵柄「スタンプ」が支える。スマホゲームは浮き沈みが激しく、スタンプも大きな成長は見込みにくく、新たな収益源となるサービスの多角化が課題になっている。
LINE、次の一手は? 「ゲーム頼み」脱却図る:朝日新聞デジタル
LINEは、邦楽や洋楽など150万曲以上が聴ける定額の音楽配信サービス「LINEミュージック」の提供を始めた。歌手名や曲名で検索できるほか、ジャンルや雰囲気に合わせた選曲もできる。LINE上の友だちに好きな曲やリストを送ったり、友だちが多く聴く曲を表示したりする機能も。8月9日まで無料。その後は30日間の聴き放題が1千円(税込み)。20時間までのプランは500円。
LINEも「聴き放題」 音楽配信サービス:朝日新聞デジタル
無料対話アプリを提供するLINEは16日から、アルバイトの求人情報サービス「LINEバイト」を始めた。アプリ上から地域や職種、給与などの希望の条件を選ぶと求人情報を見ることができ、応募もできる。人材会社のインテリジェンスが運営する求人サービス「an」と連携し、an掲載の10万件以上の求人情報を提供する。若年層の利用を見込む。
バイト探しもLINEで 求人情報10万件、anと連携:朝日新聞デジタル

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