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キラキラネーム、中国も 「王子殿下」「黄金海岸」四文字の名前急増
変わった読みの名前をつける「キラキラネーム」。中国でも、これまでなかった四文字の名前をつけるなど、キラキラ度の高い名前が出現しています。
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変わった読みの名前をつける「キラキラネーム」。中国でも、これまでなかった四文字の名前をつけるなど、キラキラ度の高い名前が出現しています。
子どもに変わった読みの名前をつける「キラキラネーム」。実は、中国でも、これまでなかった四文字の名前をつけるなど、かなりキラキラ度の高い名前が出現しています。「黄金海岸」「王子殿下」など、本当に名前?というものが増えています。
日本のキラキラネームは、これまで使われていなかったような読み方をする難読の名前のことを指します。中国でも、キラキラネームは2000年以降、急増していると言われています。
中国のキラキラネームとしてあげられるのは、主に四文字の名前です。これまで、中国人の名前は二文字から三文字がほとんどでした。ところが、最近は、四文字が多くなっているのです。実際、重慶市では、2002年に19108人だった四文字名前は、2013年に3.7万人に増えています。
中国でキラキラネームが増えた背景には、「一人っ子政策」があります。「一人っ子」世代の親が増え、名前にも個性を求めたり、同姓同名を避けたりするため、四文字の名前が急増しました。
多いのが、名前に父親の姓と母親の姓を両方入れるパターンです。例えば、夫は張で、妻は林の場合、子どもは「張林科」。さらに、占いで運勢に水が必要ということで、「張林澤科」という名前になったというケースもあります。
最もキラキラ度が高い四文字名前は、語呂合わせなどのテクニックを駆使し、四字熟語や固有名詞を表現したものです。「ビクトリア」(韋多利亜)、「太陽さんさん」(楊光燦爛)、「黄金海岸」という名前を子どもにつけました。中でも「王子殿下」「申田由甲」「宋元明清」など、奇抜な名前としてネットユーザーの間に議論されています。
人口13億人の中国ですが、名字として使われているのは3千ぐらいだとされています。一方の日本には1億2000万の人口で10万から30万の名字があるとされます。2007年の中国公安省の調査では、中国で上位100の名字は、人口の85%を占め、上位4位の李・王・張・劉だけでも、人口の25%を超えたという調査結果があります。
名字が少ない中国では、一文字の名前にすると、同姓同名の確率が高くなります。近年、人気なのは、子涵、欣怡、梓涵、子軒、浩宇、浩然などですが、それらの名前が増えることで、結果的に同姓同名になる恐れも出ています。
高学歴層が多い「一人っ子」の親世代にとって、子どもの名前はただの記号だけでなく、多くの期待と個性が込められています。四文字の名前は個性を出しやすく、2文字や3文字の名前より、リズムがよいという意見があります。一方で、四文字は手書きで時間がかかり、文字によっては「宮斉恵一」のように、日本人の名前に似てしまうことに違和感を覚える人も少なくありません。
ちなみに、中国の戸籍を管理している公安省によると、名前には「@」や「A」のようなローマ字や符号などを入れられませんが、文字数は4文字でも5文字でも制限はありません。