お金と仕事
「猫ホイホイ」ついに商品化 思わず入りたくなる?魔法の畳
「猫ホイホイ」がついに商品化されました。企画した京都の会社に話を聞きました
床にテープで円を描くだけで、猫が中に入ってしまう現象を知っていますか? 昨年末に「猫ホイホイ」「猫転送装置」といった名称で話題になりましたが、この特性をいかした商品が発売されました。その名も「猫ホイホイ畳」。企画した京都の会社に話を聞きました。
「猫ホイホイ」が広まったきっかけは、立ち耳スコティッシュフォールドの兄妹2匹の、ありのままの日常を切り取ったブログ「guremike」でした。
たまたま電源コードが丸まっていたところに、妹の方が入っているのを見たブログ管理人のguremikeさん。何度も繰り返していたので、ヒモでやってみたり、畳にテープを貼ってみたりして、その動画をブログにアップしたところ、まずは海外で話題になり、日本にも「逆輸入」されました。
なぜ、猫は円の中に入ってしまうのか? 昨年11月、東京都にある猫専門動物病院の獣医師に聞いたところ、仮説として二つの理由を挙げてくれました。
①本能的に身を隠す場所を探している
②目が悪くてはっきり見えていないため、居心地を確認するため入っている
猫は人間と比べて目が悪いため、聴覚・嗅覚・触覚といった感覚に頼って生きているそうです。色についても赤系については、ほとんど見えていないといいます。そのため、とりあえず中に入って居心地がいいかどうかを確かめているのでは、という見立てです。
こうした特性をいかすべく商品化したのが「猫ホイホイ畳」です。企画したのは京都・嵐山の土産物店「いしかわ竹乃店」。社長の石川恵介さん(45)が知り合いの畳屋さんと話していて、「住宅用の需要が減るなかで、畳を使ったいい商品ができないかな」という話題になりました。
その時に思い出したのが、ネットで話題になっていた猫ホイホイでした。「そういえば、あの猫たち畳の上に乗ってたんじゃないか? 畳にテープを貼るぐらいなら、猫用の畳を作って売り出そう」。
試作品を近所の猫で試してみたところ、すぐに中に入ったそうです。「この時は『ホンマに乗るわ!』と感動しました。でも、猫は気まぐれですし、使い続けると飽きてしまうこともあるようです」と石川さん。
製造はすべて手作業で、畳の縁の部分には肉球をあしらったものを使いました。ソーシャルメディアなどで話題になり、現在は注文しても1~2週間待ちの人気だといいます。石川さんは「猫用とはいえ、京都で心を込めてつくっています。たくさんの猫に畳の良さを味わってもらえたら」と話しています。
サイズは幅43センチの正六角形で、価格は税込み3240円。問い合わせは、いしかわ竹乃店(電話075-861-0076)まで。
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