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婚活「鬼ごっこコン」、満員御礼の人気ぶり 自然と男女が接近
一風変わった婚活「鬼ごっこコン」が話題になっています。その名のとおり、鬼ごっこを通じてパートナーを見つけようという試みです
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一風変わった婚活「鬼ごっこコン」が話題になっています。その名のとおり、鬼ごっこを通じてパートナーを見つけようという試みです
ひとくちに「婚活」といっても、合コン、街コン、お見合いなど様々な形があります。そんななか、一風変わった婚活「鬼ごっこコン」が話題になっています。その名のとおり、鬼ごっこを通じてパートナーを見つけようという試みで、月1回のイベントは、ほぼ毎回定員が埋まる人気ぶりです。企画した「一般社団法人 鬼ごっこ協会」に話を聞きました。
協会が設立されたのは2010年。城西国際大学の羽崎泰男客員教授が中心となり、人と人がふれあう自然な遊びである「鬼ごっこ」を次世代に伝えることを主な目的としています。
そのまま残すだけでなく、競技として進化させた「スポーツ鬼ごっこ」の普及にも取り組んでいます。「子どもの運動不足解消の一助に」と羽崎さんが考案したもので、ルールは原則1チーム7人で試合時間は5分×2回。相手陣地に踏み込み、タッチを避けながら「宝」を奪い、何回奪ったかで勝敗が決まります。
ルールが単純だからこそ、戦術と戦略、コミュニケーション能力が求められます。協会によると企業や自治体のイベントなどにも採り入れられていて、競技経験者はのべ20万人以上に上るそうです。
このスポーツ鬼ごっこと婚活が一緒になったのが「鬼ごっこコン」です。2012年春から始まり、現在は月1回、主に東京都内で開催されています。ルールを知らなくても、当日に専門講師が丁寧に指導してくれるため、気軽に参加できるそうです。協会の担当者である平峯佑志さん(29)に話を聞きました。
――鬼ごっこコンを考案したきっかけは?
「もともと協会のイベントは子ども向けが中心だったのですが、若い人にも鬼ごっこが結構好評だったんです。そこで、当時話題になっていた婚活と組み合わせることを思いつきました」
――初回はどんな感じだったんですか?
「参加したのは男女合わせて20人ほど。年代は20~30代で、20代の方になると小さいころに鬼ごっこをやったことがないという人もいました。2人で手をつなぎ、肩をタッチしたほうが勝ちという『手つなぎ鬼』や、鬼が列の一番後ろにいる人をタッチしようとするのを制す『ことろことろ』などを行いました。その場ですぐに打ち解けて、飲み会も盛り上がりました」
――現在は月1回実施しているそうですね
「そうです。当初と違うのは、飲み会をイベントに含まず、盛り上がった人たちで自由に行ってもらうようにした点と、競技が『手つなぎ鬼』などではなく『スポーツ鬼ごっこ』になった点です。イベントの流れとしては、鬼ごっこの後にフリータイムがあって、その後は気の合った人たちで2次会に行くといった感じです。盛り上げ役で協会職員が参加するのですが、こちらの腕前もだいぶ上がってきました」
――反響はどうですか?
「定員は男女各25人ですが、ほぼ毎回埋まります。参加者が多すぎると鬼ごっこができないためお断りするケースもあります」
――どんな点が好評なんでしょうか?
「バスケやフットサルなどと違って運動神経や体形、性別に関係なく、楽しめる点でしょうか。自然にボディタッチができ、チームスポーツを通じてコミュニケーションが生まれるのも魅力です。見ていると、女性がリーダーシップをとって作戦を練ったり、実行したりというケースが多いですね。草食系男子が増えているということでしょうか」
――今後の展開を教えてください
「今のところ東京だけで実施しているので、全国に広めたいと思います。実際に西日本の方から『うちでもやってほしい』といった声が寄せられています。東京五輪に向けて、誰もが自然とスポーツに触れるきっかけとして、鬼ごっこコンが役に立ったらうれしいです」
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鬼ごっこコンの募集や運営を担当している会社「ベストパートナー」によると、同社が手がける50種類近くのスポーツ婚活のうちでも、盛り上がり度はベスト3に入るといいます。ちなみに他のスポーツ婚活は、卓球、ゴルフ、ボウリング、ヨガ、ランニングなどがあるそうです。