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大相撲、午後6時終了を守る熟練の小技 テレビに映らない「合図」
大相撲の取り組みは、午後6時ぴったりに終わります。連日、定刻に終わるのには、テレビには映らない仕掛けがありました。
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大相撲の取り組みは、午後6時ぴったりに終わります。連日、定刻に終わるのには、テレビには映らない仕掛けがありました。
大相撲の取り組みは、午後6時ぴったりに終わります。考えてみると、一瞬で終わったり、何分も続く熱戦があったり、取り組み時間は出たとこ勝負のはず。連日、定刻に終わる舞台裏には、テレビには映らない熟練の小技がありました。
大相撲は場所中、早朝から序ノ口、序二段、三段目、幕下、十両、幕内と約200番も取組があります。数秒で決着がつく時もあれば、水入りになるほど長い時も。真剣勝負ですので、どんな展開になるかは、始まるまでわかりません。
それなのに、NHKのテレビの大相撲中継は、いつも午後6時の少し前に終わります。これは偶然ではありません。日本相撲協会が、あの手この手で時間調整をしているのです。
まず、塩をまく回数の調整します。時計係の審判が、呼び出しと行事に合図を送ります。制限時間いっぱいになると、時計係の審判は、右手で「ちょうだい」をするようなしぐさをします。審判の手は、土俵に隠れてテレビに映りません。「ちょうだい」を見た呼び出しは立ち上がり、力士にタオルを渡します。こうして、力士は制限時間がきたことを知ります。
次は、ほうきです。土俵が荒れていないのに、ほうきで土俵をならして時間を稼ぐこともあります。そんな時、土俵の様子はテレビ画面に映りません。画面には、花道にいる力士の表情などが映されます。
幕内取組の開始を、テレビ中継の開始時刻である午後3時55分に合わせる工夫もあります。時間がある日は、土俵で式守伊之助が、「顔ぶれ言上(ごんじょう)」という明日の取組を読み上げます。時間が足りないときには省略します。