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台湾からなぜ神奈川へ?観光客急増の理由 お目当てはスラムダンク
神奈川県を訪れる台湾からの観光客が急増しています。お目当ての一つが鎌倉市の「江ノ電」です。両者を結びつけたのは、日本のあるアニメ作品でした。
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神奈川県を訪れる台湾からの観光客が急増しています。お目当ての一つが鎌倉市の「江ノ電」です。両者を結びつけたのは、日本のあるアニメ作品でした。
神奈川県を訪れる台湾からの観光客が急増しています。お目当ての一つが鎌倉市の「江ノ電」です。台湾と鎌倉を結びつけたのは、日本のあるアニメ作品でした。
観光客の増加を受けて、鎌倉市の「江ノ電」と、台湾の観光鉄道「平渓線」は、お互いの観光地を紹介するPRビデオを作成しました。ビデオは約5分半。日本の音楽グループ「空気公団」の歌「旅をしませんか」を、同グループの山崎ゆかりさんと台湾の歌手が自国語で歌いながら、それぞれ台湾と江ノ電沿線を旅する作りになっています。
両者を結びつけたのが、アニメ「SLAM DUNK(スラムダンク)」です。井上雄彦さんによる高校バスケットボール部を題材にした漫画で、1年生の主人公、桜木花道が高校バスケット日本一を目指す物語です。1990年から96年まで「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載されました。単行本発行部数は累計1億冊を突破、アニメ化もされました。
鎌倉にはスラムダンクのモデルになったとされる場所が、各地にあることで知られています。日本の国民的な作品ともいえるスラムダンクですが、台湾でも、根強い人気があります。最近、台湾で子供のころにアニメを見た世代が大人になり、「思い出の場所」を訪れる人が増えており、江ノ電や神奈川県も、台湾からの呼び込みに積極的に動き始めています。
元々、日本文化への関心が高いことで知られる台湾ですが、現地のテレビには日本のアニメを専門に流すチャンネルがあり、大学生の卒業旅行先としても日本は人気が高いといわれています。観光庁のまとめでは、台湾から神奈川県内に来て宿泊した人数は、2011年は延べ4万2810人だったのが、12年が同7万5600人、13年が同9万8600人と急増しています。
PRビデオでは、「スラムダンク」の影響で台湾からの観光客が絶えない鎌倉高校前駅の周辺などを紹介しています。台湾では台北市の行天宮や平渓線の走る新北市の名物で、紙ランタンに願い事を書き、中の空気を熱で膨張させて飛ばす「天燈(てんとう)」打ち上げなどが紹介されています。5月の連休明けには江ノ電の車両内や藤沢駅などでも見られるそうです。