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グルメ

ハーゲンダッツ、ヒット連発の「世界ルール」 華もち生んだ開発魂

「華もち」を生んだハーゲンダッツ。開発チームが1年に投入する商品は20以上もあります。「濃厚」な、その開発魂について聞きました。

ハーゲンダッツジャパンの川野邊純子さん。1つのフレーバーを生み出すために1年以上はかけるという
ハーゲンダッツジャパンの川野邊純子さん。1つのフレーバーを生み出すために1年以上はかけるという 出典: 朝日新聞

目次

 ハーゲンダッツが2月に発売しヒットした「華もち」。もちもちした食感が話題になり、生産が追いつかなくなるほどの人気商品になりました。販売再開が待たれる「華もち」ですが、「あずき」や「栗」など、多くの和フレーバーを手がけています。また6月に発売される「バナナミルク」は、発表と同時に早くも話題に。開発陣が創業以来守っているのは「1フレーバー1レシピ」という世界ルールです。アイスと同じくらい「濃厚」な、その開発魂について聞きました。

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和フレーバー第1号は「グリーンティー」

 ハーゲンダッツは1961年、ニューヨークで誕生しました。日本に進出したのは1984年。当初は、アメリカで開発された商品を日本で売っていました。

 1996年、初めて日本独自のフレーバー「グリーンティー」を発売します。「日本独自の商品を作りたい」という社員の思いを受け、前年にR&Dセンターを作るなどして、準備していたそうです。

 当初は、アメリカの担当者に「グリーンティー」を説明しても、煎茶との違いが理解されず「ハーゲンダッツの濃厚な味に負けてしまう」とNGが出たことも。そこで、本物の抹茶を飲んでもらうなどして、開発をスタートさせたそうです。

「グリーンティー」
「グリーンティー」 出典:ミニカップ|商品情報|ハーゲンダッツ Häagen-Dazs

1つの商品、1年以上かけ開発

 今では、R&Dのチーム約15人を中心に、マーケティングのチームと共同で開発しています。ハーゲンダッツジャパンのマーケティング本部で商品開発などを担当している川野邊純子さんは「1つの商品には1年以上をかけます。デパ地下や和菓子屋さんなど、常にアンテナを張っています」と話します。

 現在、発売中の「白桃とベリーのタルト」で苦労したのは、濃厚なミルクの中で、繊細な白桃の味を引き出すことでした。そのため果汁の製法を工夫して、存在感のある白桃フレーバーを生み出したそうです。

「白桃とベリーのタルト」
「白桃とベリーのタルト」 出典:クリスピーサンド|商品情報|ハーゲンダッツ Häagen-Dazs

「わくわく感」形にした「華もち」

 話題の「華もち」は、「わくわく感と驚き」を意識して開発しました。そこでひらめいたのが食感。お餅を使うことで、今までのハーゲンダッツにはなかった「もちもち」した食感を形にしました。販売と同時にツイッターなどで話題になった「華もち」。予想を上回る売れ行きとなり、現在は、販売再開に向けて準備中です。

 日本から他国のハーゲンダッツに「輸出」されるフレーバーも生まれています。「グリーンティー」や「クリスピーサンド」は、ヨーロッパでも人気の商品になっているそうです。

「華もち みたらし胡桃」(左)と「華もち きなこ黒みつ」
「華もち みたらし胡桃」(左)と「華もち きなこ黒みつ」 出典:ミニカップ|商品情報|ハーゲンダッツ Häagen-Dazs

1フレーバー、1レシピの世界ルール

 他国で売る場合も、基本的にレシピは同じものを使っています。一度、作ったレシピを変えることも原則、ありません。そのためバニラ味は、アメリカで生まれた時のままの味を日本で再現しています。

 川野邊さんは、その理由についてこう説明します。

 「『完璧を目指す』という理念の下、これ以上のものは作れない、というものしか世に出さない。1フレーバー、1レシピのルールは、そんな思いの現れなのです」

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