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平昌五輪の王子は? 貫禄の羽生、追う宇野 メダルへ男子フェギュア

3月25日から中国・上海で始まる世界フィギュアスケート選手権が始まります。3年後の韓国・平昌五輪の舞台に立つのは誰か。日本ではどんな選手が活躍しているのか。現在のトップ選手の実力を松竹梅に分けてみると・・・

全日本選手権で優勝した羽生結弦のフリーの演技=2014年12月27日
全日本選手権で優勝した羽生結弦のフリーの演技=2014年12月27日

目次

 3月25日から中国・上海で世界フィギュアスケート選手権が始まります。3年後の韓国・平昌五輪の舞台に立つのは誰か。日本ではどんな選手が活躍しているのか。現在のトップ選手の実力を松竹梅に分けてみると・・・

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【松】五輪出場、メダルも狙える?!

羽生結弦、宇野昌磨、小塚崇彦、無良崇人、村上大介、山本草太

男子フェギュア、メダルも狙える松グループ(左上から時計まわりに、羽生結弦、宇野昌磨、小塚崇彦、山本草太、村上大介、無良崇人)
男子フェギュア、メダルも狙える松グループ(左上から時計まわりに、羽生結弦、宇野昌磨、小塚崇彦、山本草太、村上大介、無良崇人)

【竹】全日本表彰台も夢じゃない!

田中刑事、日野龍樹

全日本表彰台も夢じゃない竹グループ(左から、田中刑事、日野龍樹)
全日本表彰台も夢じゃない竹グループ(左から、田中刑事、日野龍樹)

【梅】どう化ける?実力は未知数

鎌田英嗣、梶田健登、宮田大地、友野一希、本田太一、川原星

実力は未知数の梅グループ(左上から時計まわりに、鎌田英嗣、梶田健登、宮田大地、友野一希、本田太一、川原星)
実力は未知数の梅グループ(左上から時計まわりに、鎌田英嗣、梶田健登、宮田大地、友野一希、本田太一、川原星)


 次に各選手の見どころの解説です。

羽生 表現の幅、ますます広がる 松グループ

【松】羽生結弦(20) 進化し続ける若き王者
 その高い志は尽きることはない。技術の向上はしかり。表現の幅もますます広がりそうだ。愛・哀しみ・怒り…次はどんな羽生ワールドを見せてくれるのだろうか。

羽生結弦
羽生結弦

【松】宇野昌磨(17) 氷の申し子、4回転決め世界制覇へ
 笑顔が愛らしい少年も、氷上の舞台に立てば情熱的な大人のオーラを身にまとう。世界が認める表現力に加え、4T(トウループ)と3A(アクセル)を習得。世界ジュニア王者の称号を手に満を持してシニアに挑む。

宇野昌磨
宇野昌磨

【松】小塚崇彦(26) 真骨頂の美しい滑り、再び世界に
 美しく滑らかなスケーティングが真骨頂。14年全日本選手権ではベテランの意地を見せ3位と復活を印象づけた。今季はフラメンコやタンゴなど色気のあるプログラムで魅了。まだまだ進化中だ。

小塚崇彦
小塚崇彦

【松】無良崇人(24) 豪快ジャンパー、安定が鍵
 豪快な4Tと3Aが武器。演技は男らしく力強い。表現力も洗練されてきている。今後、4回転の種類が増えるか楽しみ。世界と戦える力は十分ある。実力を出し切り安定した成績を残していけるかが鍵。

無良崇人
無良崇人

【松】村上大介(24) 遅咲きのダイスケ、飛躍のとき
4S(サルコー)が得点源。高橋大輔さんをリスペクトしたショート「ロクサーヌのタンゴ」が印象的だ。14年NHK杯優勝、15年四大陸選手権で自己ベストを更新し4位。「ダイスケ」が世界で飛躍する。

村上大介
村上大介

【松】山本草太(15) 「ポスト羽生」、アクセル全開
 15年世界ジュニア3位。スピードにのった流れのあるジャンプが群を抜く。3Aを手に入れ、トップ入りも現実味を帯びてきた。4Tにも挑戦中。憧れの羽生を追いかけ、虎視眈々と王座を狙う。

山本草太
山本草太

トップ脅かす、田中・日野 竹グループ

 トップを脅かす存在になりそうなのは、ジュニア時代から期待されてきた田中刑事(20)と日野龍樹(20)。

 田中は、氷上で映える身体がアドバンテージ。スケーティングもうまく、体全体を使って踊ることができる。スピンやステップ、技と技のつなぎも見どころ。日野は回転が速く、柔らかい着氷のジャンプが特長。ジャッジや観客への目線の使い方も成長している。2人とも4回転の安定が鍵になりそうだが、周りの選手を見て焦るより、自分自身に集中し、高みを目指してほしい。

成長次第ではトップ入りも 梅グループ

 成長次第ではトップ入りする可能性がある選手も。その実力は未知数だ。

 まず注目したいのが、15年高校総体と国体(少年)2位の鎌田英嗣(18)。フリーに進めなかった昨年の全日本選手権から一転、メンタルを強くしたことで実力を発揮し、国体では総合190点台に乗せた。来季は3A習得が目標。自他共に認める大器晩成型、開花間近だ。

 高校生の代表格が本田太一(16)と友野一希(16)だ。本田はクセがなく、着氷の流れがスムーズなジャンプが特長。身長が伸び、パフォーマンスにも磨きがかかる。連続ジャンプの種類が増えれば手強い存在に。けがに苦しんだ今季。「悔しさをバネに来季は追いつきたい。4Tも挑戦したい」と意気込む。友野は3Aが得意。ショーマンシップ溢れる演技も彼ならでは。3Aの安定と連続3回転ジャンプ習得で全日本の上位も見えてくる。

 今春から大学生になる中村優(しゅう)(18)、宮田大地(18)、梶田健登(18)も負けてはいない。
 14年全日本ジュニア3位の中村は、やわらかい腕の動きをはじめ、表現力では上を行く。
 宮田は長身で長い手足を生かした伸びやで端正な滑り、時折見せる甘い笑顔が魅力だ。
 梶田健登(18)は東日本を代表する選手。けがで調子を落としていたが、国体のフリーでは得点が高くなる後半に5つのジャンプを入れる攻めの構成で、ショート12位からフリー3位まで追い上げた。シャープな瞳が復活の好機を狙う。

 独特の選曲と踊りが目を引く15年世界ジュニア15位の佐藤洸彬(ひろあき)(19)や、大人の色気が増した15年国体(成年)優勝の川原星(19)も見逃せない。

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