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野球場の将棋盤にクルマがズラリ…羽生名人が指す「リアル車将棋」

王将はクラウン、飛車はハチロク、金将はプリウス……。トヨタのクルマを将棋の駒に見立てた、文字通り史上最大の対局となる「リアル車将棋」が8日、埼玉県所沢市の西武ドームでありました。グラウンドに設けられた巨大な将棋盤の上を、棋士の指し手に合わせ、新旧の名車が縦横無尽に走りました。

将棋盤にズラリと並んだ、駒に見立てたクルマ=西武ドーム
将棋盤にズラリと並んだ、駒に見立てたクルマ=西武ドーム

 王将はクラウン、飛車はハチロク、金将はプリウス……。トヨタのクルマを将棋の駒に見立てた、文字通り史上最大の対局となる「リアル車将棋」が8日、埼玉県所沢市の西武ドームでありました。グラウンドに設けられた巨大な将棋盤の上を、棋士の指し手に合わせ、新旧の名車が縦横無尽に走りました。

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巨大な将棋盤に自動車が40台ずらりと並んだ=西武ドーム、ドワンゴ提供
巨大な将棋盤に自動車が40台ずらりと並んだ=西武ドーム、ドワンゴ提供
ドライバーはその都度エンジンをかけて車を動かす。進行方向に他の車がある場合は、一時的に動かして道を空ける=西武ドーム
ドライバーはその都度エンジンをかけて車を動かす。進行方向に他の車がある場合は、一時的に動かして道を空ける=西武ドーム

将棋とクルマ、ニコ生で異色コラボ

 外野に作られた将棋盤の大きさは54.2×33.5メートル、一マスは5.8×3.5メートル。そこにトヨタ製の自動車が40台ずらりと並びました。
 対局はドワンゴのサービス「ニコニコ生放送」を通じてインターネットで生中継されました。「若者の車離れ」が叫ばれる中、若い世代に車に興味をもってもらいたいと考えたトヨタ自動車がドワンゴとともに企画をし、「将棋×車」という異色のコラボレーションが実現しました。

【動画】球場に将棋盤、リアル車で対局=ドワンゴ提供
【フォトギャラリー】駒に見立てたクルマたち
「飛車」に見立てた「カローラ レビン(AE86)」=埼玉県所沢市の西武ドーム
「飛車」に見立てた「カローラ レビン(AE86)」=埼玉県所沢市の西武ドーム
対局を待つ将棋駒のトヨタ車。手前は羽生陣営の香車「MR―S」=西武ドーム
対局を待つ将棋駒のトヨタ車。手前は羽生陣営の香車「MR―S」=西武ドーム
対局を待つ歩兵のヴィッツ軍団=西武ドーム
対局を待つ歩兵のヴィッツ軍団=西武ドーム

クラウン、ハチロク、ヴィッツ…新旧モデル対決

 対局棋士は、羽生善治名人と若手実力者の豊島将之七段の新旧対決です。操る駒もトヨタの羽生名人が過去の名車、豊島七段が現行車種から投票で選ばれた人気車と、「新旧」にこだわりました。
 たとえば、羽生名人の王将は、モデル史上初の6気筒エンジンを積んだ2代目「トヨペット クラウン」。飛車は「ハチロク」の愛称で親しまれ、マンガ「頭文字D」でもおなじみの「カローラレビン(AE86)」です。
 対する豊島七段の王将は、いかついフロントグリルが話題となった「クラウンアスリート」。角行は、昨年に世界初の市販車としてデビューした、水素で走る燃料電池車(FCV)「MIRAI」です。

豊島陣営の王将、現行「クラウンアスリート」=トヨタマーケティングジャパン提供
豊島陣営の王将、現行「クラウンアスリート」=トヨタマーケティングジャパン提供
羽生陣営の王将「トヨペット クラウン(2代目)」=トヨタマーケティングジャパン提供
羽生陣営の王将「トヨペット クラウン(2代目)」=トヨタマーケティングジャパン提供

■羽生善治名人陣営(ドライバー:早稲田大学自動車部)
王将=トヨペット クラウン(2代目)  1962年発売
飛車=カローラ レビン(AE86)  1983年発売
角行=ランドクルーザー(40系)  1960年発売
金将=プリウス(初代)  1997年発売
銀将=アルテッツア  1998年発売
桂馬=初代bB  2000年発売
香車=MR―S  1999年発売
歩兵=初代Vitz  1999年発売

■豊島将之七段陣営(トヨタ自動車精鋭テストドライバーチーム)
王将=クラウン アスリート  2012年発売
飛車=86  2012年発売
角行=MIRAI  2014年発売
金将=プリウス  2009年発売
銀将=ハリアー  2013年発売
桂馬=iQ  2008年発売
香車=カローラ アクシオ  2012年発売
歩兵=Vitz  2010年発売

対局が進むと、駒に見立てた自動車が向き合った=西武ドーム、ドワンゴ提供
対局が進むと、駒に見立てた自動車が向き合った=西武ドーム、ドワンゴ提供

持ち時間で素早くクルマ移動

 ルールは基本的に通常の将棋と同じです。棋士はそれぞれテントの中に入り、自分の指し手をマイクを使ってドライバーに指示します。
 二人の指し手に合わせて駒である車を動かすのは、早稲田大学自動車部(羽生陣営)とトヨタ自動車精鋭テストドライバー(豊島陣営)です。それぞれ監督がいて、5人の運転手が控えます。

【動画】豊島陣営の「歩兵」ヴィッツ軍団が盤面に登場=篠健一郎撮影

指し手に合わせて玉突き式にクルマが動く

 「3七角」。豊島七段の指し手のアナウンスに合わせ、ドライバーが「角行」と書かれたボードを屋根に乗せたランドクルーザー(40系)に向かってダッシュ。車に乗り込んでエンジンをかけ、素早く指定された位置に移動させました。

対局が進み、桂馬の駒に見立てた「iQ」と銀将に見立てた「アルテッツァ」が向き合った=西武ドーム
対局が進み、桂馬の駒に見立てた「iQ」と銀将に見立てた「アルテッツァ」が向き合った=西武ドーム
対局が進み、移動も複雑に=西武ドーム
対局が進み、移動も複雑に=西武ドーム

クルマならでは、一度バックさせてから移動

 車の駒ならではの動きもありました。
 羽生名人が「3一玉」アナウンス。「4一玉」にあった王将の「トヨペット クラウン(2代目)」を横に動かしたいところですが、車は前を向いているため、真横への移動はできません。そのため、一度バックをさせてから前に進み、「3一玉」に動かしました。
 進みたい方向に相手の駒が合ったら、それを動かして、自陣営の車を指定された場所に移動させます。
 棋士の持ち時間はそれぞれ4時間で、そこには車の移動時間も含まれます。車をいかに指し手通りに動かすかが、勝敗に影響します。

【動画】羽生名人、4一玉。車を真横に動かすことはできないので、一度バックしてから、前に駒を進めた=篠健一郎撮影
【動画】羽生名人、3一玉。また真横への移動=篠健一郎撮影

対局は9時間に及び・・・勝ったのは?

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