話題
118番、99%は間違い電話だった 海保への苦情・激励・歌い出す
緊急通報といえば警察の110番や消防の119番が有名ですが、「118番」を知っていますか?
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緊急通報といえば警察の110番や消防の119番が有名ですが、「118番」を知っていますか?
緊急通報といえば警察の110番や消防の119番が有名ですが、海で事件や事故が起きたときに使う「118番」を知っていますか? 2000年に導入されたこの番号、実は通報の99%が本来の目的とは違う電話なのです。
118番は、海上での事件・事故の緊急通報用電話番号として2000年5月1日から運用が始まりました。具体的には次のような場合に使います。
昨年末までに寄せられた通報件数は943万8320件。その内訳は以下の通りです。
船舶海難関係通報 2万1988件(0.23%)
人身事故関係通報 1万4383件(0.15%)
海難関係以外の通報 4万1315件(0.44%)
間違い電話等 936万634件(99.18%)
驚くべきは「間違い電話等」の割合です。全体の99%以上が本来とは関係ない通報ということになります。具体例を紹介します。
・無言電話
・かかってすぐに切れる
・一方的に歌を歌い続ける
・電話番号案内としてかかってくる
・報道などで海保が取り上げられたことに関する激励や苦情
なかには試しにかけてきて、つながった瞬間に「本当にかかるんだ!」と言って切ってしまうケースもあるそうです。
一方、データ集計中の昨年を除いた直近10年間に、118番の通報をきっかけに救助された船は7104隻、救助された人は2万2053人にのぼります。海難に遭った船のほぼ半数、救助を必要とした人の3人に1人にあたるそうで、118番が役立っていることも確かなのです。
関係のない電話を少しでも減らそうと、海保では毎年1月18日を「118番の日」として周知活動を行っています。今年も全国各地で啓発イベントを開催し、パンフレットやグッズの配布などをしました。
政策評価広報室の財部耕次・報道係長は「118番は人の命を繋ぐほか、海上での犯罪検挙などのために大切な電話になっておりますので、広く知っていただき、適切な使用をお願いしたいと考えております」と話しています。