グルメ
ホットケーキとパンケーキ、何が違う? もしかして呼び名だけ?
すっかり定着した感のある「パンケーキ」。でも、昔ながらの「ホットケーキ」と何が違うのでしょう?
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すっかり定着した感のある「パンケーキ」。でも、昔ながらの「ホットケーキ」と何が違うのでしょう?
すっかり定着した感のある「パンケーキ」。でも、昔ながらの「ホットケーキ」と何が違うのでしょう? ジーパンをジーンズ、スパゲティをパスタと呼ぶようになったのと同じで、実は違わないのでは? ホットケーキミックスとパンケーキミックスの両方を販売しているメーカーや専門家に聞いてみました。
ホットケーキミックスのシェアNo1の森永製菓。
違いを尋ねると「明確な違いはありません」と意外な回答でした。
じゃあ、商品名が違うだけで、同じ中身を売っているってことですか?
「ホットケーキは厚くて甘い『お菓子』。パンケーキは生クリームや卵と合わせて食べる『食事』ととらえています。ですので、パンケーキミックスは砂糖を使わず、食事に合うようにしています」
ちゃんと違っているんですね、砂糖を使うか使わないかの差ってことか。
次は昭和産業です。ホームページで違いに触れています。
他の食事と組み合わせるかどうか、という点では森永と同じようですね。詳しく聞いてみました。
「甘さと食感の違いですね。ホットケーキは生地自体に甘みがありますが、パンケーキは食事といっしょに食べるものなので、甘さを控えめにしています」
甘さで差をつけているという点も森永と同じでした。
加えて、こんな豆知識も教えてもらいました。
「パンケーキとは、フライパンで焼いたケーキ全般を指すという説があります。そう考えるとホットケーキはパンケーキの一種ということになります」
原宿など東京都内のパンケーキ情報を追いかけているサイト「原宿パンケーキ速報」を個人で運営している榊祐介さんに聞きました。
榊さんはタウン情報サービスの運営会社に所属。会社では、全国1200以上のパンケーキ店を見ることができるサイト「みんなのパンケーキ部」を運営しています。
榊さんはホットケーキはパンケーキの一種としたうえで、歴史的な経緯に着目して両者の違いを分析しています。
日本では、昭和30年代に甘いホットケーキミックスが大流行したことから「子どもが食べる物で、食事ではない」といったイメージが定着したそうです。
08年以降、海外から「bills(ビルズ)」「Eggs 'n Things(エッグスンシングス)」といったパンケーキの有名店が日本に上陸。
「ハリウッド俳優も常連」といった触れ込みや、フルーツやホイップクリームなど見栄えの良さから、SNSを通じて拡散。パンケーキ人気が急速に高まったそうです。
これによって「食事メニューもある」「大人も食べる」といった要素が補完され、パンケーキというジャンルが確立されたと分析しています。
錦糸町の老舗喫茶店トミィで「サンバーグ」というホットケーキを食べてきました。
ちなみに、サンバーグの名前の由来は、当時流行っていたサンダーバードにあやかったそうです。
ホットケーキ2枚でハムとレタスを挟んだ料理。分厚くて、なつかしい甘さの生地です。
これが意外にもシャキシャキのレタスとよく合うんです。
パンケーキっぽい食べ方ですが、この甘さはホットケーキです。
森永や昭和産業の定義の逆をいってますが、おいしい!
ざっとまとめると、両者の違いは以下の通りです。
■パンケーキ=そんなに甘くない。他の料理とあわせて食べる「食事」
■ホットケーキ=甘さしっかり。単独で食べる「お菓子」
でも、トミィで食べて思いました。
「甘くても、甘くなくても、食べた人が納得できれば関係ない!」
あれっ、結論になってない?
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