話題
「飲酒ダメよ~ダメダメ」 ゆる掲示板の熊本県警「今後も攻めます」
「飲酒運転ダメよ、ダメダメ~」「運転中眠気いつ休む?今でしょ!」。全部、警察による本物の電光掲示板の文言です。作っているのは熊本県警。こんなに遊んで大丈夫?
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「飲酒運転ダメよ、ダメダメ~」「運転中眠気いつ休む?今でしょ!」。全部、警察による本物の電光掲示板の文言です。作っているのは熊本県警。こんなに遊んで大丈夫?
「飲酒運転ダメよ、ダメダメ~」「運転中眠気いつ休む?今でしょ!」。全部、警察による本物の電光掲示板の文言です。作っているのは熊本県警。担当者によると、少ない文字数で効果的な文言を考えた結果、目を付けたのが流行語でした。「決裁はスムーズに通っています」と、やる気満々のようです。
(朝日新聞熊本総局・籏智〈はたち〉広太記者)
まずはこれまでの名作を振り返ってみましょう。
「運転中・眠気 いつ休む? 今でしょ!」(2013年8月19日~9月1日)
「飲酒運転 その代償は 5倍返し」(2013年9月27日~10月31日)
「じぇじぇ! 反射材って ピカピカ☆☆」(2013年11月1日~11月31日)
「飲酒運転 ダメよ~ ダメダメ」(2014年9月21日~9月30日)
流行語を使った電光掲示板は、2013年のお盆から始めました。普段から情報発信に使っている交通情報板(県内に50箇所)を注目してもらうのが目的でした。
発案者の岸森法夫室長補佐(43)は事故分析官も兼務しており、当時は帰省や夏休みで過労・居眠りによる事故が多かったことを懸念。当時流行っていた「今でしょ!」を「こまめな休憩」と組み合わせることを思いついたそうです。
実施してみると、ネットを中心に予想以上の反響があり、以来、流行語は積極的に利用。流行語だけではなく、方言なども活用しています。
方言バージョンはこんな感じです。
「かんなしに 飛ばす運転 ふとか事故」(むちゃくちゃに 飛ばす運転 大きい事故)
「歩きスマホ 運転スマホ 事故スルヨ」など。
担当しているのは「交通企画課 交通事故防止総合対策室」の4人(30~40代の男女2人ずつ)です。
岸森室長補佐は、「型にはまった文言だと頭に残らない。運転しながらでもパッと目に付くような、インパクトのあるものにしたかった」と話しています。
同課の馬場亨次席によると、「文言のマンネリはいかんと。情報板がどこにあって、いつ何が流れているかわからんでは意味がない」という反省があったようです。交通情報板は5文字×3行で、情報量が少ない。そこに何を入れるかを考えた結果が流行語でした。
「ぱっと見て、感覚的に理解してもらえていると思う」と手応えを感じている様子。これまで、決裁もスムーズに通っているそうです。
県民からは、「どこに表示しているのか」という問い合わせがくるほど、話題になっています。中には「警察なのに、大丈夫なの?」と心配されることもありますが、決裁はスムーズに通っているので大丈夫です。「親しみがいがある」「今度はどういうのがあるのか」など、おおむね好意的のようです。
県警本部のツイッターのフォロワーが意見をくれることもしばしばあるそうです。「ダメよ、ダメダメ~」は県警ツイッターのフォロワーが9月上旬に教えてくれたことがきっかけで採用しました。
いいじゃないの~?では、済まされません!!その結果は、重大かつ悲惨で、被害者はもちろん加害者や周りの家族の人生まで台無しに…飲酒運転は、絶対にダメよ~ダメダメ! pic.twitter.com/UDYmxbx5oS
— 熊本県警察本部 (@yuppi_KK) 2014, 9月 22
岸森補佐は「思った以上の反応に驚いている。今後も続けていきたい。情報板の内容も事故抑止も、攻める姿勢(型にはまらない)で頑張ります」と、やる気十分です。今後の名作に期待が高まります。