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錦織圭、英才教育を支えた「盛田ファンド」とは 憧れの選手は・・・

錦織圭選手の世界での活躍の裏には、あるファンドがありました。それはソニー副社長だった盛田正明氏がつくった「盛田ファンド」。ファンドの資金によって錦織圭選手はアメリカにテニス留学をし才能を開花させたのです。

楽天ジャパンオープンに出場した錦織圭=2013年10月1日
楽天ジャパンオープンに出場した錦織圭=2013年10月1日 出典: 朝日新聞社

目次

錦織圭選手の世界での活躍の裏には、あるファンドがありました。それはソニー副社長だった盛田正明氏がつくった「盛田ファンド」。ファンドの資金によって錦織圭選手はアメリカにテニス留学をし才能を開花させたのです。

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5歳でラケット、13歳で留学

 全米オープンテニスで活躍する錦織圭選手、テニスを始めたのは5歳だったといいます。きっかけは、父親の清志さんがハワイのお土産であった子供用ラケット。上の姉と家族4人でテニスを始めたものの、7歳のころには母親がかなわくなったそうです。小学校1年生から週3、4日はテニススクールに通い、土日は遠征試合の日々だったそう。11歳で全国大会で優勝したことを機に、松岡修造さんに見いだされ、修学旅行と松岡修造さんの合宿が重なった時は迷わず合宿に参加しました。

中学2年の秋、13歳で、マリア・シャラポアら世界トップクラスの選手が輩出してきた米国の名門テニススクールに留学。2007年10月のプロ転向後もそのまま米国に拠点をかまえる
2008年3月7日「テニスの『王子さま』錦織圭、両親が明かす過去のヒミツ」 週刊朝日
男子テニスの国別対抗戦、デビス杯ワールドグループで初の8強入りし監督と抱き合う錦織選手=2014年2月2日
男子テニスの国別対抗戦、デビス杯ワールドグループで初の8強入りし監督と抱き合う錦織選手=2014年2月2日 出典: 朝日新聞社

私財投じた盛田ファンド、錦織支える

錦織選手が留学したIMGアカデミーは、他にもアンドレ・アガシやウィリアムズ姉妹ら4大大会の覇者たちを生んだ名門。日本では中学・高校・大学と進学先でコーチが変わり一貫指導が難しいことから、「これでは手遅れになる」とソニー・アメリカの会長などを務めた盛田正明さんが私財を投じたファンドの支援を受け、実現しました。

世界の男子は層が厚く、日本で戦後、4大大会のシングルス8強は松岡修造だけ。中学、高校、大学と進学先でコーチが代わる日本では一貫指導が難しい。
金銭支援はソニー・アメリカの会長などを務めた盛田が始めた。「これでは手遅れになる」と、日本テニス協会の会長に就いたのを機に私財を投じたものだ。
2007年12月4日「スポーツを育てる6 『世界めざせ』加速する英才教育」 朝日新聞

盛田正明さんとは

ソニー副社長だった時の盛田正明さん
ソニー副社長だった時の盛田正明さん 出典: 朝日新聞

盛田ファンドをつくった盛田正明さんとはどのような人なのでしょうか。盛田さんは、ソニー元会長の故盛田昭夫氏の末弟です。東工大を卒業した後、ソニーの前身にあたる東京通信工業に入り、ソニーの副社長、ソニー生命保険会長などを歴任しました。ソニーのアメリカ現地法人の会長だった時、テニスの日本と世界のレベルの差を感じ、それがファンドの創設につながったそうです。

盛田氏は、ソニー元会長の故盛田昭夫氏の末弟。東工大を卒業後、ソニーの前身にあたる東京通信工業に入社し、ソニー副社長、ソニー生命保険会長などを歴任した。
2000年6月1日:「テニス協会新会長にソニー顧問の盛田正明氏」朝日新聞紙面から

憧れの選手は・・・

そんな錦織選手の憧れの選手は、ロジャー・フェデラー。米国にテニス留学して3年目、ジュニアの部に初出場した05年のウィンブルドン選手権で見たといいます。

ウィンブルドンに出場したフェデラー=2012年7月8日
ウィンブルドンに出場したフェデラー=2012年7月8日 出典: 朝日新聞
「ミスなくどんなショットも打てる。神みたいな存在でした」
2010年1月1日朝刊 「ヒーローたちのヒーロー」 朝日新聞
07年春、マイアミで行われた大会前の練習で、初めて打ち合った。「初対面の印象はすごく柔らかかった。試合中の集中した雰囲気とのギャップがまたすごいなと」。笑顔の王者と並んだ記念写真は今も宝物だ。
2010年1月1日「ヒーローたちのヒーロー」 朝日新聞

そんな憧れのフェデラーとも2013年5月のマドリード・オープンで対戦、6―4、1―6、6―2で見事破りました。さらなる高みへ、錦織の挑戦は続きます。

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