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ご飯が進む「相撲肉味噌」が人気 創業150年超の老舗が手がける
調味料選手権みそ部門で最優秀賞
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調味料選手権みそ部門で最優秀賞
福岡の会社が造っている「相撲味噌」という味噌が、2025年の「調味料選手権」で「みそ部門」の最優秀賞に選ばれました。「ごはんが進みすぎる」と評判の相撲味噌とはどんな味噌なのでしょうか。創業156年の老舗の5代目に聞きました。
2025年秋、「調味料選手権」という大会の最終審査会が、阪神梅田本店(大阪市)で開かれました。調味料の魅力を社会に広め、調味料業界の活性化を目的として開催されてきた大会で、開催は今回で16回目です。全国から264商品がエントリーし、総合順位や部門賞を競いました。
バイヤー、シェフ、調味料ソムリエ、野菜ソムリエなどの専門家による一次審査を通過した55品が最終審査会に進み、来場者の試食による投票や売り上げなどを総合した評価で、鶴味噌醸造(福岡県柳川市)の「相撲肉味噌」がみそ部門で最優秀賞に輝きました。博多和牛を使った旨辛の肉みそです。
鶴味噌醸造の相撲味噌シリーズは、2022年、2023年にもこの賞を受賞しています。鶴味噌醸造の5代目・吉開雄治さんは「本賞をちょうだいできたことを大変光栄に感じております。開発において妥協せず粘り強い試行錯誤が実を結んだ結果であり、皆さまの応援があってこその受賞です」と喜びを語りました。
相撲味噌は、相撲部屋でよく食べられているおかず味噌のことです。「力士味噌」とも呼ばれます。味噌にひき肉やニンニクなどを加え、独自の味付けをして仕上げます。
力士たちは、味噌をご飯にかけたり、野菜につけたりして食べます。
相撲部屋の名物である「湯豆腐のたれ」と同様、力士味噌もそれぞれの部屋で独自の味付けがあるそうです。元力士が営む料理店の定番メニューでもあります。
鶴味噌醸造の相撲味噌は、自社オリジナルの味付けです。
「相撲部屋で作られる力士味噌も各部屋ごとに味が違うとされています。なので、定義がいまいち不透明ですが、スタミナをつけるためにご飯が何倍も進むようなおかず味噌という点においては(相撲部屋の力士味噌も鶴味噌醸造の相撲味噌も)一緒かもしれません」
肉味噌には博多和牛を使用。肉の種類や品種、ミンチの厚さ、炒め油の選定にまでこだわり、相撲味噌との相性を徹底的に追求しました。その結果、「博多和牛のうまみと味噌のコクが絶妙に絡み合うおいしさ横綱級の逸品に仕上がったと思っています」
ごはんのお供としてはもちろん、おにぎりの具材、揚げ物のたれ、野菜のディップソースなど様々な用途に使えます。
鶴味噌醸造は創業156年で伝統のみそを造り続けてきた会社ですが、相撲味噌を造り始めたのは2011年です。
柳川は、横綱土俵入りの雲龍型を生み出した横綱・雲龍の故郷で、古くから相撲とゆかりの深い土地です。そんな中、2011年に柳川出身の力士・琴奨菊関(現在の秀ノ山親方)が大関に昇進しました。「大関昇進を機に、みそでもっと地元を盛り上げたい」という思いから新商品として売り出したそうです。
地元で愛され続けてきた伝統のみそをベースに、ニンニクや唐辛子を配合。「横綱級のおいしさ」の万能みそだれを目指しました。
最初に開発した「相撲味噌」が2022年に調味料選手権みそ部門で最優秀賞を受賞した後、シリーズ化に着手しました。2023年は「激辛相撲味噌」で2年連続最優秀賞。2024年は「甘口相撲味噌」で審査員特別賞に選ばれました。今では、九州場所の売店に置かれるほどの商品に成長しました。
「味の確かさと使い勝手の良さが支持されていると考えます。食文化の変化に対応し、家庭料理でもプロの現場でも活用いただける汎用(はんよう)性こそ、シリーズの成長を支えた要因と考えています」
吉開さんは、これからも相撲味噌を進化させていきたいと思っています。
「単なる調味料ではなく、地元の誇り・文化・思いを乗せたブランドとして育てていきたいと考えています」
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