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帰省で混む高速SAのトイレ あのコンビニの入店音が解消?
年末年始の里帰りでお世話になる、高速道路のサービスエリア。帰省のピークになると、トイレに行列ができることも。そんな中、混雑解消のためにネクスコ中日本が設置したあるボタンが、「広がってほしい」と注目を集めました。同社の広報課に話を聞きました。
注目を集めたのは、岐阜県内の東海環状自動車道・本巣パーキングエリアの男女トイレにあるボタン。個室トイレが見渡せる入り口付近に、「♪」マークのついた玄関チャイムのようなボタンが設置されています。
その下には、「トイレ満室のお知らせ『チャイム』ボタン」の文字。「トイレ混雑解消のため、トイレ個室内のお客様に満室をお知らせする『チャイム』を試行的に設置しています。混雑時、先頭にお並びの際1回ボタンを押してください」と説明書きがあります。
ネクスコ中日本の広報担当者によると、このボタンは本巣パーキングエリアがオープンした2025年8月から設置されているもの。そしてトイレの個室の中には、「チャイムが鳴った際はお客様がお待ちです。ご協力ください」という注意書きがあるそうです。混雑時にボタンを押すとチャイムが鳴り、個室トイレ内にいるすべての人に、待っている人がいることを知らせる仕組みになっています。
11月、利用者によってこのボタンの写真がX(旧ツイッター)で広がると、「ノックするより、こっちの方が断然良いですね」「これ広がって欲しい」といった反応が相次ぎました。
このボタンは同じく岐阜県内の岐阜三輪パーキングエリアの男女トイレにも、2020年3月から設置されているとのこと。トイレの混雑緩和のための試験的な取り組みで、ネクスコ中日本の担当者は「どのような効果があるのかデータを収集しており、いつまで設置を続けるかは未定」としています。いまのところ、ボタンによるトラブルや苦情は寄せられていないといいます。
ちなみにボタンを押すと流れるのは、「メロディーチャイムNO.1 ニ長調 作品17『大盛況』」という楽曲。コンビニのファミリーマートの入店音としてなじみのある、あのメロディーだそうです。
なぜ、「ファミマ」の入店音を選んだのでしょうか。
担当者は、「まず、コンビニの入店音として多くの人になじみがあり、『誰かが来た』ということを連想してもらいやすい。また個室内にいる人にとって心理的な負担が少なく、トイレが混雑していることをやんわりと伝えられるのではないかという理由から、こちらのメロディを選びました」と説明しています。
ネクスコ中日本は、トイレの混雑緩和のため、他にもユニークな取り組みをしています。
たとえば、静岡県内の東名高速道路にある愛鷹パーキングエリアのトイレ。奥に向かうほど赤などの暖色系に色が変わっていく模様が描かれ、照明も手前から奥に向かってだんだんと明るくなっています。
これは、暖色のものは遠近法で実際より近くにあるように見えること、人は明るい方へ行きたくなる特性があることを利用したもので、自然と奥の個室トイレに足が向くような仕掛けになっています。
実は混雑時、奥のトイレが使われにくい傾向があることから、こうした仕掛けを施したそうです。この工夫によって、トイレ全体の個室がまんべんなくが使われるようになったとのことです。
またずらりと並んだ個室トイレの地図もあり、扉のセンサーによってどこの個室が空いているかがひと目でわかるようになっています。
帰省の際には、そんな高速道路各社の工夫に注目してみるのもいいかもしれません。