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HKT48地頭江音々さん〝最後の夏の思い出を〟卒業を前に思うこと

発売記念ミニライブで半袖天使を歌う地頭江音々さん=2025年7月、東京・お台場、いずれも松村北斗撮影
発売記念ミニライブで半袖天使を歌う地頭江音々さん=2025年7月、東京・お台場、いずれも松村北斗撮影

福岡を拠点に活動するアイドルグループHKT48の19枚目のシングル「半袖天使」で、シングルの初センターを務める地頭江音々(ぢとうえねね)さん(24)は、この冬に卒業することを発表しており、メンバーとして最後の夏になります。初センター、卒業、そして2日に出演予定の東京・お台場で開催されるTOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)への思いを聞きました。

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初披露からファンがコール「改めて幸せ」

7月23日発売の半袖天使がステージで初披露されたのは7月19日、東京・六本木で開催された「コカ・コーラSUMMER FES 音楽LIVE」の初日でした。

地頭江さんをはじめ選抜メンバー16人がステージに登場し、1曲目でイントロが流れると、会場を埋めたファンからそろったコールがわき起こりました。

「初披露からファンの皆さんがコールをしてくれる。改めて幸せだなと思いました」

コロナ禍で発売イベントがままならなかったシングル曲では、メンバーがコールのやり方を動画で配信するなど、楽曲を多くの方に知ってもらう努力を重ねてきました。

TIFのステージで歌う地頭江さん(中央)=2023年8月、東京・お台場
TIFのステージで歌う地頭江さん(中央)=2023年8月、東京・お台場

加えて、関東で大きなステージに立つのは昨年秋ぶり。シングル曲のセンターとして責任感を胸に臨んだ地頭江さんにとって、会場を埋めたファンの熱いコールはひときわ感慨深かったそうです。

その後、福岡、東京、愛知、大阪で発売記念のミニライブを開催し、多くのファンや、通りがかった人の前で楽曲を披露しました。

「まだまだこんなに楽しみにして、HKT48を応援して下さる方がいる。今のメンバーひとりひとりの名前がたとえ分からなかったとしても、HKT48の曲を知っている方がたくさんいて、コールをしてくれる。そのことに感謝しつつ、知ってもらうために、もっと頑張りたいと改めて思いました」

驚きのセンター 「最後の夏の思い出づくり」をしたい

8月2日、HKT48 は国内最大級のアイドルフェスであるTIFのステージに立つ予定です。

「私にとってずっとあこがれのステージ。宮崎県出身なのでHKT48に加入するまでアイドルフェスはなかなか見る機会がありませんでした。でも、TIFは特別で、テレビのニュースでも流れることがあって、小学生のころからあこがれていました」

HKT48は毎年出演し、地頭江さんも何度もステージに立っていますが、毎年新鮮な気持ちだそうです。

「ある意味神聖というか、ここに立てることは本当にありがたいです。そしていつまでもそうありたいと思います」と抱負を口にします。

同期の豊永阿紀さん(左)とともにステージに立つ地頭江音々さん=2025年7月、東京・お台場
同期の豊永阿紀さん(左)とともにステージに立つ地頭江音々さん=2025年7月、東京・お台場

半袖天使の選抜メンバーが発表されたのは6月1日。地頭江さんが卒業を発表したのは約1カ月後の7月6日でした。

そのいきさつについて、「運営会社の社長から以前、『次のシングルは頑張ってきたメンバーをしっかり評価したい』」と聞いていました。ただ、自分は2年ほど前から卒業を意識して内々に関係者に相談していたので、まさかシングルのセンターに選んでいただけるとは思ってもみませんでした。発表されてもしばらく現実味がありませんでした」と振り返ります。

一方で、卒業の発表はまだタイミングが決まっていない段階だったそうです。

「夏にするか、落ち着いた秋にするか。いろんな方に相談して、最終的に、新曲のセンターでファンのみなさんのボルテージが上がっているこのタイミングで、メンバーそしてファンのみなさんとともに『最後の夏の思い出づくり』をしたいと思い、急いで7月に発表しました」

発売記念ミニライブで半袖天使を歌う地頭江音々さん(中央)=2025年7月、東京・お台場
発売記念ミニライブで半袖天使を歌う地頭江音々さん(中央)=2025年7月、東京・お台場

「ファンの皆さんが押し上げてくれた」

卒業を意識するようになったのは、「次の世代に託したい、次の世代のメンバーが見せてくれる景色を早く見たいという気持ち」が強くなってきたからでした。

4期生は2016年7月、11人でお披露目されました。

地頭江さんは加入翌年にさっそくシングル選抜入りするなど脚光を浴びますが、次のシングルでは選抜から外れ、「一瞬で墜落した」という苦しさを抱えながら活動してきたそうです。

加入直後、コンサートのステージに立つ地頭江さんたち4期生=2016年7月、広島市
加入直後、コンサートのステージに立つ地頭江さんたち4期生=2016年7月、広島市

再びシングル選抜に選ばれたのは約3年後、2020年4月発売の「3-2」(さんひくに)でした。

ゲームアプリ上でのファン投票で選抜メンバーが決まった「おしゃべりジュークボックス」(3-2のカップリング曲として収録)でもセンターに。

「ファンの皆さんが押し上げてくれたという感覚を持つことができました」

研究生からの昇格が発表され感想を話す地頭江さん=2017年11月、福岡市
研究生からの昇格が発表され感想を話す地頭江さん=2017年11月、福岡市

その後、新型コロナの世界的流行により、劇場公演やコンサート、イベントがままならない時期が続きます。

2021年以降、再びライブや普段通りの劇場公演ができるようになってきますが、グループ設立から10年目を迎え、主力メンバーの卒業が相次ぎました。

創生期から支えた1期生全員が2022年に、2期生、3期生も人気メンバーが続々と次の道に進みました。

それだけではありません。グループの将来を担って欲しいと期待していた後輩にも、卒業するメンバーが出てきます。

「この子たちに託したい、一緒に頑張りたいといった気持ちがあっただけに、すごく辛かったです」

同期でHKT48チームHキャプテンの豊永阿紀さん(25)も、23年12月のインタビューで同じ心情を明らかにしています。

「先輩だけじゃない。グループとしても、これからをきっと託されていた後輩が卒業していく。未来をちゃんと見据えて、ちゃんと理由があってなので、私たちは本人から話を聞くからそうだよねって納得していても、ファンの方には、どこか見切りをつけたように見えるかもしれない」

HKT48のリクエストアワーでおしゃべりジュークボックスを披露した=2021年7月、福岡市
HKT48のリクエストアワーでおしゃべりジュークボックスを披露した=2021年7月、福岡市

今のメンバーも「輝いているのは負けていない」

2023年4月、3期生の人気メンバーで現在は俳優として活躍する矢吹奈子さん(24)の卒業コンサートが横浜市でありました。

指原莉乃さん(32)はじめ卒業した人気メンバーが続々とステージに立ち、ひときわ大きな歓声に包まれます。

地頭江さんの心情は複雑でした。「自分たちとの差を感じてしまって、さらにコンプレックスを感じてしまいました」

そんなメンバーに、指原さんが呼びかけます。「今のみんなも輝いているよ」と。それを機に、地頭江さんたちは自分たちのライブの映像をこまめに見返すようになったそうです。

「自分でいうのもなんですが、メンバーみんなめっちゃキラキラして可愛いし、カッコいいし、全力でHKT48らしくステージに立とうとしている感じもすごく伝わってくる。全盛期とまではいえないけれど、輝いているのは誰にも負けていないと思えるようになりました」

何より心強かったのは、2022年5月にお披露目された6期生の成長と活躍です。

2023年2月発売のシングル以降、選抜入りする6期生が現れ、半袖天使も、井澤美優さん(18)、猪原絆愛(いはらはんな)さん(14)、江口心々華(えぐちここは)さん(18)、渋井美奈さん(16)、梁瀬鈴雅(やなせれいあ)さん(19)の5人が選抜入りしています。期別では最多です。

記念撮影する半袖天使の選抜メンバー。2列目右端が梁瀬さん、中央が井澤さん、左端が江口さん。3列目右から2番目が渋井さん、3人目猪原さん=2025年7月、東京・お台場
記念撮影する半袖天使の選抜メンバー。2列目右端が梁瀬さん、中央が井澤さん、左端が江口さん。3列目右から2番目が渋井さん、3人目猪原さん=2025年7月、東京・お台場

地頭江さんは「コロナ禍に開催されたオーディションで、HKT48に入りたいと思ってくれている子がどれくらいいるのか不安でしたが、20人近く入ってきてくれた。そして今、どの子がセンターになってもおかしくないぐらい、グループを引っ張る存在感を出してくれている。センターが目標だと公言しているメンバーもいて、すごいことだと思います」と話します。

 「トークコーナーの内容について6期生で泣きながら反省会をしたりしていて。6期生を見ていると、私は(加入前で)見たことがないのですが、1期生の最初の劇場公演『手をつなぎながら』を見るような、グループを最初から作り上げていく感覚に陥ります」

そして、前作まで2作連続でシングルのセンターを務めた石橋颯さん(20)、竹本くるみさん(21)をはじめとした5期生が、それを見守り、支えている。半袖天使では7期生も選抜入りしていて、次の世代が育ちつつある。そうした姿がとても感慨深いそうです。

前作まで2作連続でWセンターを務めた石橋颯さん(左)と竹本くるみさん(右)
前作まで2作連続でWセンターを務めた石橋颯さん(左)と竹本くるみさん(右)

改めて最後の夏への思いを尋ねました。

「今、私はグループへの自信にあふれています。半袖天使はこの夏の48グループのサマーチューンでも最強の曲をいただいたと思っています。HKT48のことを知らない方でも、イントロから好きだと感じてもらえるのではないでしょうか。ぜひ夏の思い出を一緒に作りましょう」

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