連載
#232 #小山コータローの4コマ劇場
「最悪だ!」 背後霊が見える〝場所〟が… さらにもう一つの真実も
守られてる…?
背中といえば、中学時代に仲の良かったS君の思い出がありますね。
あの日僕はS君のすぐ後ろの席で授業を受けていました。S君は真面目なので、かなり前傾姿勢でノートを取っていたんですよね。
僕の中学は学ラン。
S君の真面目に授業を受けている学ランの背中はよく覚えています。
しかし、ある日S君の学ランの背中中央部分の糸で縫われて繋がってる部分が少しほつれていたんです。
「中学生活、学ランも少しずつ成長していってるんだな」
少しセンチメンタルならなりながら、1日、1日と過ごしていくとそのほつれは、次第に大きくなっていきました。
そしてエックスデーです。
いつものように真面目に全開姿勢でS君が授業を受けていると
「パカッッ!!」
S君の背中がパックリと開いたのです。僕は
「こいつ、授業中に蝶になる気だ!」
そう思いました。そもそもいままでのS君がサナギだったとは知りもしませんでした。
「俺サナギなんだよね」
の一言くらいくれても良かったんじゃないでしょうか。
<こやま・こーたろー>
漫画家。「違和感」を作風とし、漫画家のSNS「コミチ」やTwitterで毎日4コマ漫画を発信中。前後関係を無視したセリフや、突拍子もない理不尽な展開が得意。初の書籍「デリシャス・サンド・ウィッチーズ」(扶桑社)発売中。Twitterアカウントは@MG_kotaro。
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