ネットの話題
「スッキリ感を表現しました」 見落としてしまいそうな電車内の広告
企画の経緯について天藤製薬を取材しました
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企画の経緯について天藤製薬を取材しました
10月中旬から半月間、東京メトロを走っていた「広告スッキリ車両」。一見すると広告のない車両のようですが、目立たないように「ボラギノール」を宣伝していました。企画の経緯について天藤製薬を取材しました。
10月16日から30日まで、東京メトロ銀座線と丸ノ内線でそれぞれ1編成ずつ走っていた広告スッキリ車両。
中吊り広告は通常サイズと比べてずっと小さく、つり下がっていることがわからないくらいです。
端っこに「便質改善でラクに出す」と書かれていて、「ボラギノールスムース便秘薬」の写真が添えられています。
「便質改善でラクに出す」以外に、「この電車の広告もスッキリさせてみました」と書かれているものもありました。
網棚の上や扉横の広告、ディスプレーに表示される広告も同様です。
唯一目立つのは床面に大きくメッセージが書かれている点ですが、車両内が混雑していると気づかれない可能性もありそうです。
SNS上で「確かにスッキリしてる」「何だかすがすがしいですね」といったコメントが寄せられたこの広告。
狙いについて、マーケティング部ブランドコミュニケーショングループのマネジャー・仲田博貴さんはこう説明します。
「『ボラギノールスムース便秘薬』のコンセプトである『単に出す』のではなく、『便質を改善してラクに出す』ことで、おなかも気持ちもスッキリできることを表現するために、電車内の広告を極力排除したクリエイティブを制作しました」
あまりにスッキリしているので気づかれないのでは、と不安にならなかったのでしょうか?
「リーチ数の獲得ではなく、いかに生活者の共感や驚きを生み出せるか、それが一人一人の声やメディアを通じて拡散されるかを設定しており、反対の声が大きければ大きいほど一般常識からのギャップがあるという証明でもあるため、そこはむしろポジティブに捉えようと思っておりました」
社内から反対意見が出なかったことで、逆に「そこまでインパクトがなかったのか?」と不安になったそうです。
なかなか会話に上りづらい「便秘」に関することで注目を集めたことをうれしく思っているという仲田さん。
話題になったことについてはこう話します。
「クリエイティブの振り切り度合いをお褒めいただくコメントや、新商品に期待いただくようなコメントとなどおおむねポジティブなものであり、弊社としては大変ありがたく感じております。一部いただいたご指摘に関しましては、今後の商品や広告物の改善に生かしてまいりたいと思います」
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