連載
#142 #小山コータローの4コマ劇場
ジムに通う女性、止まらん〝事務話〟「持ち方から教えてくれる…」
ジム仕事してから事務。あ、逆だ
ジムに通ったこと、一度だけあります。
たぶんまだ21か22歳くらいの頃ですね。
田舎の小さなジムだったので、ボディビルダーの実家くらいのイメージです。
初日にトレーナーのお兄さんから「じゃあ、まずバランス感覚のテストをしてみましょう!」と言われて、言われるがままに目を瞑ったままその場で行進するように足を左右交互に上げて、30秒ほどしたところで「目を開けてください!」と言われ、目を開けるとそこは、最寄駅でした。
ごめんなさい、盛ってしまいました。ギャグ漫画家の悪い癖ですね…実際は、目を開けると1メートルほどさっきの場所からズレて立っていました。
「ジムが移動したか、僕が移動したかのどちらかだ」と僕は大きな声で感想をいいましたが、どうやら僕のバランス感覚がよくなかったらしく、どんどんズレていったようです。
その後は、ランニングマシンに乗り、軽く走りながら、少しずつスピードを上げ、軽く汗を流したところで目を開けるとそこは、最寄駅でした。
癖ってのは抜けないから怖いですよね。身体よりも、話のバランス感覚がズレてるのかもしれませんね。
ジムは1ヶ月で退会しました。
<こやま・こーたろー>
漫画家。「違和感」を作風とし、漫画家のSNS「コミチ」やTwitterで毎日4コマ漫画を発信中。前後関係を無視したセリフや、突拍子もない理不尽な展開が得意。初の書籍「デリシャス・サンド・ウィッチーズ」(扶桑社)発売中。Twitterアカウントは@MG_kotaro。
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