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ネットの話題

「モルカー土偶」が出土した!?ファンが生み出した「作品愛の結晶」

教科書に載ってたかも…妄想する楽しさ

大人気パペットアニメ「PUI PUI モルカー」。作品に入れ込むファンが制作した意外な創作物が、注目を集めています。
大人気パペットアニメ「PUI PUI モルカー」。作品に入れ込むファンが制作した意外な創作物が、注目を集めています。 出典: ぼんじりさん提供

目次

モルモットと車を掛け合わせたキャラクター「モルカー」が活躍する、パペットアニメ「PUI PUIモルカー」。この作品にほれこんだ人物が、ファンアートを手掛け、ツイッター上で話題をさらっています。テーマは「古代から続くニンゲンとモルカーのつながり」。こんな歴史があって欲しい……。思わずそう願ってしまうほど、いとおしい逸品を生み出した理由について、制作者に聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)

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人間とモルカーの結びつきを象徴

「PUI PUI モルカー」は、昨年1月~3月にテレビ放送されました。実在の車をモチーフにしたものを含め、個性豊かなモルカーたちが大冒険を繰り広げる内容です。自動車社会を風刺するエピソードもあり、老若男女に支持されました。

作中では、人間とモルカーとの深い関係性も描かれます。仕事で疲れ果てたドライバーを、自宅の寝床まで送り届けるなど、モルカーの優しさあふれる振る舞いが、ファンの間で語りぐさとなってきました。

そんなモルカーの世界観に着想を得た、とある創作物の画像が、今年7月10日にツイートされました。

写っているのは、茶色い土塊(つちくれ)を加工したような、モルカーの立体造形物です。脚の部分に生えた丸っこいタイヤと、ピンと立ったサイドミラー型の耳が、愛らしさを醸します。

二つの大きな目や、口と鼻も彫り込まれ、土偶風の顔立ちです。投稿には、こんな説明文がつづられています。
『モルカー型土偶』
縄文時代中期
ぼんじり塚遺跡出土
モルカーを模った土偶。祭祀に使われていたと推測され、ニンゲンとモルカーの結びつきの強さを表している。
モルカー型土偶。土の質感がリアル。今にもとてとてと歩き出しそうな仕上がりだ。
モルカー型土偶。土の質感がリアル。今にもとてとてと歩き出しそうな仕上がりだ。 出典: ぼんじりさん提供

歴史への興味が創作のヒントに

「神棚に飾りたくなる」「公式にグッズ化して欲しい」――。「土偶」の姿は、モルカーの愛好者たちをどよめかせました。

一体、どのような思いから生み出されたのか。関東在住で、制作者のぼんじりさん(@molmol_BonJiLee)に尋ねてみました。

アニメ放映時から作品に魅せられてきたという、ぼんじりさん。「No.1の高級モルカー」を目指して努力するモルカー・チョコを推し、関連のフィギュアやカプセルトイを撮影しては、ツイッター上にアップしてきました。

「土偶」のアイデアを思いついたのは、今年7月上旬のことです。歴史に興味があり、博物館や美術館を訪れてきた経緯から、「モルカーがいる世界の展示物」を題材に据えました。

「ニンゲンとモルカーが、親密な関係を築くに至るには、きっと古くからの結びつきがあったのだろう。そのように想像し、古代をテーマにしてみたんです。縄文土器の写真集なども参照しましたが、結局自分のイメージで作ってしまいました」

構想に2週間かけ、土粘土を成形・着色すること30分。ぼんじりさんは「構想が決まれば作業は早かった」。制作上苦労した点も、特になかったといいます。いわく「モルカーに関わっているときは楽しさしかありません」とのことです。

正面から眺め続けると、ぽっかりと空いた二つの目に、吸い込まれそうになる。
正面から眺め続けると、ぽっかりと空いた二つの目に、吸い込まれそうになる。 出典: ぼんじりさん提供

〝妄想力〟でつなげる作品世界と現実

「土偶」のツイートには「保存状態が良いですね」「歴史の資料集に載ってた」など、本物の出土品を指すかのようなコメントが連なっています。〝妄想力〟をフル稼働させ、作品世界と現実をつなげる。そんな楽しみ方が広がっているようです。

こうした姿勢は、モルカーファンたちの間で、以前から共有されてきました。象徴的なのが、「モルカー転生(モル転)」。自分自身の人格を投影した、オリジナルモルカーを考案し、イラストやぬいぐるみとして表現する営みです。

ぼんじりさんも、モル転後の姿を知人に描いてもらい、ツイッターアカウントのアイコンに設定しています。

「昨年末、仕事で前歯2本を折り、ひざの骨にひびが入るけがを負いました。そのとき、人間の身体(からだ)の限界を感じたんです。さらに、モルモットは一生歯が伸び続けると知り、モルカーとして生きる決意をするに至りました」

究極的欲望を形にする営み

モルカーたちの姿を、目の前に顕現させたい。むしろ、モルカーと一体化したい……。モル転と「土偶」は、ファンの究極的な欲望を形にするという点で、共通していると言えるかもしれません。

「土偶」は幅広い層に受け入れられ、ツイッター上に〝ファンアート〟の絵まで登場しています。「モルカー好きとしてうれしい限りです。見てくださった方、それぞれの解釈で遊んで頂ければと思います」。ぼんじりさんは、そう喜びました。

今年10月から、テレビアニメ第二期の放映が予定されている「PUI PUI モルカー」。愛好者たちの間で、次はどのような文化が誕生するのでしょうか。まだまだ目が離せなさそうです。

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