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MAXのLINA、愛犬を失って〝まずしたこと〟私が育ててもらったから…

「こんな苦しい思いを、もうさせたくない」

「ペットセーバー」の資格をとったMAXのLINAさんと(左)とサニーカミヤ氏=本人提供
「ペットセーバー」の資格をとったMAXのLINAさんと(左)とサニーカミヤ氏=本人提供

10代に「スーパー・モンキーズ」でデビューした沖縄出身のダンスボーカルグループMAX 。様変わりした音楽業界で迎えた27周年も、第一線で走り続けます。仕事や子育て、自分自身の活動などについて語る「MAXコラム」。LINAさんは、上京した時から愛犬と暮らしています。これまで4匹と暮らしてきた中で、忘れられない「悲しい事故」も経験しました。その時、とった行動とは?

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渋谷のペットショプで一目惚れ

私は幼い頃から動物が大好きです。
しかし、家で犬を飼ってもらうことは叶いませんでした。そのせいか、東京に出てきて一人暮らしを始めたのをきっかけに、犬との生活が始まります。

最初に我が家に迎えた犬は、パピヨンという犬種のパピーちゃん。
パピーとの出会いは、気軽な気持ちで立ち寄った渋谷のペットショットでした。

アクリル版のゲージの中で、他の子犬が騒いでいる中、1匹だけ目をウルウルさせながら大人しく私を見つめていて、その愛らしい姿に恋をしてしまったんです。
完全に一目惚れでした。

でも、動物を飼う大変さもわかりますし、何度も考え、考え抜いたあげく、我が家に迎えることを決めました。

パピーは、初めて私の家族になった犬だったので、どこへ行くのも一緒で、自転車のカゴに乗せてサイクリングしたり、仕事先にもよく連れて行ったりしていました。

そんな“長女”も、18年という月日を病気もケガもなく全うしてくれました。最期の日は、朝ご飯もしっかりと食べ、すやすやと眠りながら虹の橋を渡っていきました。

私はパピーを一生懸命育て、パピーは最後までしっかりと生きてくれました。この経験から、私にとって犬との生活は、なくてはならないほど大切なものになりました。

突然のお別れ

それから、徐々に家族が増え、現在は2匹の女の子の犬がいます。
今年16歳を迎えたトイプードルのラテと、12歳になるティーカッププードル(トイプードルより小さい小型犬)セレブ。

ラテは、高齢のシニア犬とあって耳も遠くなり、寝ている時間も長くなってきました。それでもお散歩中はしっかり歩き、食欲も旺盛!近頃は、朝の4時頃になると「お腹すいたよぉ〜」って鳴いて起こしてくるんです。

犬は早いスピードで歳を重ねるので、生きている時は犬にとって幸せな時間を作ってあげたいなと思っています。

そして実は、昨年の今頃までもう1匹いたんです。
当時10歳だったティーカッププードルのイヴちゃんです。

仕事も思うように動くことが出来なかったコロナ禍のタイミングに、3匹一緒に沖縄に引越しをしたんですが‥…。

私が、仕事で東京に出かけている間にイヴが食べ物を喉に詰まらせてしまったんです。母が気付いた時には手遅れの状況だったようです。

突然愛犬を失ってしまったことに心が追いつかず、しばらくは悲しみで胸が締め付けられ、涙が止まらない日々を送っていました。

一緒に過ごした日々が、とっても無邪気で愛に溢れていたからこそ、後悔の念に駆られ自分を責めました。

生前イヴは幸せでいてくれたかな?
どんな供養をしてあげたら、イヴは喜んでくれるかな?
こんな苦しい思いをさせないために、何をしてあげられるか?

LINAさんの愛犬のラテ、セレブ、イヴ=本人提供
LINAさんの愛犬のラテ、セレブ、イヴ=本人提供

「助かる命を助けるために」

そんな日を過ごす中、ある記事が目に留まったんです。
国内外の災害現場で動物のレスキューをしていた経験を持つ、一般社団法人日本防災教育訓練センター代表理事のサニーカミヤ氏の言葉でした。
「助かる命を助けるために」
この印象的な言葉に、愛犬の不慮の事故の思いが重なりました。これからは私が愛犬の変化に気づき、何かしらの応急処置が出来たら助けられるかもしれない!!

私は、すぐにカミヤ氏が開催しているペットの救命救急法(ペットセーバー)の講習会を受けに行きました。
その講習会では、愛犬が喉に異物を詰まらせた時の対処法、人工呼吸の仕方、事故にあった時の応急処置など、日常生活で起こりうることを、実技を踏まえながら教えてくれました。

人間と違って、動物専用の救急車はありません。突然の事故が起こった場合、病院が診療外の時間や病院に着くまでの時間で、対応できるのは飼い主だけ。

今まで、いざという時を考えることもなく動物を飼っていたことが情けなかったなぁと痛感しました。
不慮の事故で亡くなったイヴをいまだに恋しく思いますが、このきっかけで新しい知識とスキルを学ぶことができました。

改めて動物の命も大切な命だと感じましたし、日本では自然災害が多いですよね。災害時のペットの命を守る方法なども教えてくれるので、ペットセーバーの講習会を、もっと多くの方に知ってもらいたいなぁと心から思いました。

私の最高のパートナー

私は今、犬のいる生活のおかげでとっても愛に溢(あふ)れた毎日を送っています。

コロナ禍、不要不急の緊急事態宣言下の1カ月間、愛犬の存在に私のお家時間が救われました。普段仕事をしながら生活をしていると、四六時中愛犬と一緒に過ごす時間は叶うことがないので、私にとってはかけがえのない時間になったのです。

何だか、一緒に過ごした日を思い出すと、私の方が愛犬に育ててもらっているような気がしますね。

愛犬の優しさ、温もり、真っ直ぐに私を見つめてくれる愛情に癒され、どんなときも私に寄り添ってくれる愛犬たちには感謝しかありません。

私の家族になってくれてありがとう。
私の最高のパートナーです。

                  ◇

〈MAX〉NANA/LINA/MINA/REINAの沖縄県出身4人組ダンスボーカルグループ。1995年にデビュー。翌年発売のサードシングル『TORA TORA TORA』でブレーク。1997年に『Give me a Shake』でオリコン初登場1位を獲得。その後も『Ride on time』など数々のヒット曲を発表し、紅白歌合戦に5年連続5回出場。近年は音楽活動の他に、個人でのバラエティー、ドラマ、舞台出演など活動の幅を広げている。2021年に “Do Shot”と“Viva la Mambo”収録の37枚目シングル『Do Shot』をリリース。2022年1月1日に、寅年を記念して全6曲すべて『TORA TORA TORA』を収録したミニアルバム『寅 寅 寅』を配信


2022年1月11日にLINA単独の電子写真集「HAIR DANCE」を発売。(https://store.negativepop.net

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