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マンガ

プリキュアと対面!感動のあまり固まる息子…母が撮影会で抱いた反省

「好き」を貫くのに性別なんて関係ない

大好きなアニメ「プリキュア」が大好きな男の子。キャラクターの着ぐるみとの撮影会での一幕を記録した漫画が、人々の共感を集めています。
大好きなアニメ「プリキュア」が大好きな男の子。キャラクターの着ぐるみとの撮影会での一幕を記録した漫画が、人々の共感を集めています。 出典: こげのまさきさんのツイッター(@koge_diary)

目次

人気アニメ「プリキュア」シリーズが大好きな息子。キャラクターとの記念撮影会でのひとコマを記録した漫画が、ツイッター上で人気を呼んでいます。「好き」を貫くのに、理由も、性別も関係ない。そんなメッセージをふんだんに盛り込んだ作者に、話を聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)

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「ハワワワ…」推しの前で黙る息子

「むすこ推しに会う」。今月19日、そう名付けられた8ページの漫画がツイートされました。

ある日、テレビ番組のキャラクターとの記念撮影会が、近所で開かれると知った母親。「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」「デリシャスパーティ♡プリキュア」の二つのイベントについて息子に伝えると、「プリキュアに会いたい!!」と即答しました。

息子はどちらの番組も大好きで、普段からよく観ています。ただ、てっきりヒーロー戦隊ものである前者のイベントを選ぶと思っていた母親にとっては、ちょっと意外な結果です。戸惑いつつも、一家総出で撮影会場へと向かいました。

周囲で自分の順番を待ちわびているのは、小さな女の子ばかり。でも当の息子は、持参した大事な人形を早く披露したいようで、全然気にしていません。

そして、念願のときがやって来ます。主要キャラクター「キュアプレシャス」の着ぐるみが、息子の目の前に現れたのです。「ハワワワ……」。感動のあまり一言もしゃべれず、押し黙る様子を、母親は悶絶(もんぜつ)しつつ眺めていました。

出典:こげのまさきさんのツイッター(@koge_diary)

かつてないほど幸せな表情に反省

実は、母親には心配事がありました。女の子のファンが多いプリキュアの撮影会で、息子が浮いてしまうのではないか――。そんな風に思っていたのです。

だから、本人に「プリキュアでいいの? ドンブラも来るよ?」と事前に確認したり、男の子の姿がない会場の様子に不安を抱いたり。しかし目の前の息子は、かつてないほど幸せそうな表情を見せています。

「わかってたつもりでも 無意識に大人の目は曇りがちで 周りを気にしてしまうんだな」

息子にスマートフォンのカメラを向けつつ、反省する母親。優しく接してくれるキュアプレシャスや、わが子の存在を意に介さない、周囲の女の子たちに感謝しつつ、楽しい時間を過ごしたのでした。

漫画には6.5万以上の「いいね」がつき、リツイート回数も1.6万を超えています。

出典:こげのまさきさんのツイッター(@koge_diary)

好きを全肯定で受け入れ、見守りたい

作者は漫画家・イラストレーターのこげのまさきさん(@koge_diary)です。3歳になる息子と暮らし、代表作に育児漫画『むすことわたし全力毎日!』(全2巻・Amazon Kindleにて無料公開中)があります。

息子は普段、プリキュアのアニメを視聴しながら、キャラクターたちが変身するのをまねたり、ダンスをしたりしているそうです。そこで関連の撮影会を訪れた際に、今回の作品で取り上げた出来事が起きました。

「一番印象に残ったのは、キュアプレシャスを前にしたときの、彼のポーズです。本当に漫画に描いたまま、はにかんで、手を前で組んで動かなくなってしまって。今まで見たことのないリアクションだったので驚きました」

一方で「プリキュア=女の子のもの」という先入観を持たず、純粋に撮影会を楽しむ様子に、心を動かされたとも振り返ります。

「私自身、『友達に知られると恥ずかしい』と、好きな物事があることを隠してしまった経験があります。親としては、息子の『好き』を全肯定で受け入れて、見守っていたいな、と思います」

良い意味で、みんなを気にしなくなれたなら

今回の作品には、「大事なことを再確認させてもらった」「好きを貫く大切さを学び、救われた」などのコメントが数多く寄せられました。

こげのさんいわく、ツイッター上の反応から、息子と同様、世間一般の考え方と違っても、自分の価値観を信じ抜いた体験にまつわるエピソードを教わったそうです。この点について「心強かった」としつつ、次のように語りました。

「『親に(自らの好きを)否定されなくてうれしかった。いい思い出になっている』というコメントも、たくさんいただきました。改めて、私もわが子を否定しない親でありたいと感じました」

「(誰もが)周りを気にしないようになればと思うのですが、学校生活を送るなど、集団で過ごす若い子ほど難しいかもしれません。みんながみんなを、良い意味で気にしなくなる雰囲気ができたらな、と願っています」

※「暴太郎戦隊ドンブラーズ」とあったのを、「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」と訂正しました。(2022年5月30日)

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