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MAXのMINA、息子の卒業式で号泣した理由 式の終盤で娘が言った言葉
「恥ずかしながら」親子で泣きはらす
10代に「スーパー・モンキーズ」でデビューした沖縄出身のダンスボーカルグループMAX 。様変わりした音楽業界で迎えた26周年も、第一線で走り続けます。仕事や子育て、自分自身の活動などについて語る「MAXコラム」。大学生と高校生の2人の子どもの母となったMINAさんが、子どもたちの卒業式のエピソードをつづります。
3 月になり暖かい日も多く、そろそろ咲き始める桜の開花が待ち遠しい今日この頃。
沖縄の桜といったら、1 月に咲く濃いピンク色の「琉球寒緋桜」(カンヒザクラ)。子どもの頃からその桜しか見たことなかった私にとって、東京で初めて見た淡いピンク色の「ソメイヨシノ」はとても美しく、感動したのを覚えています。
私が東京に上京したのも3月でした。中学2年の14歳でデビューした私。
中学3年生の頃には、東京で生活することが多くなってしまい、なかなか沖縄の学校に通うことができずにいました。
卒業式も、みんなと一緒に参加できるのか、ギリギリまでわからなかったのです。
派手な沖縄の成人式は今でもニュースになっていますが、沖縄の卒業式もとても独特なんです。
私が卒業した 約30年前は、卒業式に小麦粉と生卵、もしくは水風船をお互いにぶつけ合うイベントが恒例行事でした。まさに“天ぷら”状態に。なので、卒業シーズンになると街には制服が真っ白になっている子を見かけることが結構ありました(笑)
ちなみに、この独特なイベントについて調べてみました。諸説ありますが、ブラジルではお誕生日のお祝いに、小麦粉と生卵をお誕生日の人にかけてお祝いするそうですね。
私は、その独特なイベントには参加できなかったのですが、卒業式は無事に参加することができました。
式が終わり、体育館を出て、在校生が待つグラウンドへ。最後の花道は、その時大好きだった男の子と一緒に歩くことができました。今でも忘れられない淡い思い出です。
私にとっての卒業式は、それが最後になりました。
親になり、子どもたちの卒業式は何度経験しても、恥ずかしながら大号泣です。お兄ちゃんの小学校の卒業式は娘と一緒に参加しました。式も終盤に差しかかったところで、隣にいた娘が急に大号泣しだしたのです。「どうしたの?」と理由を聞くと、「明日からお兄ちゃんが学校にいないと思うと、とっても寂しくなって、とっても不安になっちゃった」とのこと。
二つ違いの兄妹。どんな時も一緒にいたお兄ちゃんが中学生になることで、すごく遠くに行ってしまう感じがしちゃったんでしょうね。その娘の思いを知った時に私もまた大号泣。結果、娘と二人でずっと泣いていました。
そして、withコロナ時代で迎えた娘の中学校の卒業式と、お兄ちゃんの高校の卒業式は、短縮での開催になりました。
一人ずつの卒業証書の授与がなくなり、クラスの代表がみんなの分の卒業証書をもらう形に。この状況でできただけも良かったと思うのですが、やっぱり我が子が卒業証書を受け取る姿が見たかったなとも思います。
日常生活がすっかり変わってしまい、まだまだ不安なことが多い毎日ですが、やはり春は人生の節目の季節。
明るい未来が訪れることを、心から願っています。
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〈MAX〉NANA/LINA/MINA/REINAの沖縄県出身4人組ダンスボーカルグループ。1995年にデビュー。翌年発売のサードシングル『TORA TORA TORA』でブレーク。1997年に『Give me a Shake』でオリコン初登場1位を獲得。その後も『Ride on time』など数々のヒット曲を発表し、紅白歌合戦に5年連続5回出場。近年は音楽活動の他に、個人でのバラエティー、ドラマ、舞台出演など活動の幅を広げている。2021年に “Do Shot”と“Viva la Mambo”収録の37枚目シングル『Do Shot』をリリース。2022年1月1日に、寅年を記念して全6曲すべて『TORA TORA TORA』を収録したミニアルバム『寅 寅 寅』を配信。
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