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ネットの話題

たこ焼きが船下りしてる!SNSをざわつかせた発想、企画者に聞く

「この光景が見たくて頑張った」

たこ焼きをテーマとした、奇抜過ぎるアイデアの背景事情について取材しました。
たこ焼きをテーマとした、奇抜過ぎるアイデアの背景事情について取材しました。 出典: カナイガさんのツイッター(@shiragaigarashi)

目次

予想外の「船下り」の様子を記録した画像が、SNS上をざわつかせています。一体、何のために行われたのか。シュール過ぎる企画を発案した美大生に、話を聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)

「カッコいい年のとり方」を考えたら、見えにくいモノが見えてきた(PR)

小舟に突き出た焼き目付きの頭

「たこ焼きの舟」。3月8日、そう題された3枚の画像が、ツイッター上に出現しました。

写っているのは、一艘(いっそう)の舟です。しかし、明らかに様子がおかしい。それもそのはず、頭にたこ焼きをかぶった7人が、整然と身を寄せ合っています。

こんがりとした焼き目の上に、マヨネーズ風の模様が配されたたこ焼きは、まさにできたてといった印象です。太陽光を浴びてきらめくさまに、思わず食欲がそそられます。

そして後ろに、竹竿を持った船頭の男性が控えているのですから、ただごとではありません。まんまるの頭が突き出た小舟が、優雅に小川を渡っていくさまは、まさにシュールの「権化」です。

「この感性、メッチャ好き」「(関西を拠点とするアイドルグループ)ジャニーズWESTかな?」。ツイートには驚嘆の声が連なり、11日時点で18.9万以上の「いいね」がついています。

笹舟型観光船を貸し切って撮影

衝撃的な画像を投稿したのは、美術大生のカナイガさん(@shiragaigarashi)です。食べ物を中心とした、オリジナリティーあふれる雑貨を手掛け、たびたびSNSを賑わせてきました。「船下り」企画を実現した経緯について、取材しました。

発案のきっかけについて、「舟皿に入ったたこ焼きを見て思いついた」とツイートしていたカナイガさん。具体的な時期やシチュエーションは覚えていないとしつつ、アイデアそのものは、メモ帳に記録していたそうです。

これまで、ショートケーキ型の将棋駒「イチゴの将トケー棋」を始め、手のひらサイズのグッズを作ってきた経緯があります。もう少し規模を大きくした作品に挑戦してみたい、との思いもあり、実現に向け動き出しました。

実施場所に選んだのが、千葉県香取市佐原の名物、「小江戸さわら舟めぐり」の会場です。国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定された、江戸情緒を残す街並みを眺めながら、のんびりと小野川を周遊できます。

舟めぐりでは、笹舟を思わせる「サッパ舟」風の観光船が使われ、たこやきを載せる舟形容器に似た外観です。現地を訪れた経験があり、風景の美しさにも惹かれていたカナイガさんは、観光船を貸し切り予約の上で利用することにしました。

「最終的な目的を持ってやるというより、自分がとにかく形にしたくて実行しました」。地元観光協会や、観光船事業を運営する企業「ぶれきめら」の協力も得て、アイデアを具現化したのです。

カナイガさんが制作した雑貨「いちごの将トケー棋」。その名の通りケーキ型の将棋駒で、同デザインのチャームが、カプセルトイとして発売予定だ。
カナイガさんが制作した雑貨「いちごの将トケー棋」。その名の通りケーキ型の将棋駒で、同デザインのチャームが、カプセルトイとして発売予定だ。 出典:カナイガさんのツイッター(@shiragaigarashi)

大きなたこ焼きと送った「共同生活」

気になるのが、たこ焼きのかぶり物についてです。素材や構造など詳細について尋ねてみると「今後何らかの方法で公開予定なので、それまで待って欲しい」とのこと。普段から付き合いがある建築家と協力して、手作りで完成させたといいます。

また、たこ焼き役の人材は、知人のみを対象にあらかじめ募集。船下り当日、観光船の上から手を振ったり、じっと座ったりと、思い思いの方法で場を盛り上げました。川べりで様子を見ていた人々も、笑顔で写真を撮っていたそうです。

奇抜きわまりない今回の企画ですが、大量のたこ焼きが舟の上に出現した瞬間は、もっとも喜ばしかったと、カナイガさんは振り返ります。「この光景を見たいがために、今まで頑張ってきたんだ! と思いました」

準備に6カ月ほどかけ、期間中は楽しく制作にあたれた一方、大量のかぶり物が自室を占領していました。難点を挙げるとすれば、身動きがしにくく、生活しづらかったことだと笑います。

ところで、観光船を運航するぶれきめらによると、船を貸し切るのは、旅番組の収録などの場面が多いのだそう。今回のように、アート的な営みに絡む依頼を受けたことは、過去に例がないといいます。

「当初、乗客がたこ焼き風の帽子を身につけるのかなと思っていました。まさかかぶり物とは、驚いた。運行中、近隣の小学生たちが喜んで見に来るなど、川沿いは和やかな雰囲気でした」。同社の60代男性社員は、取材にそう話しました。

たこ焼き型のかぶり物を身につけ、船上から周囲に手を振る人々。シュールきわまりない。
たこ焼き型のかぶり物を身につけ、船上から周囲に手を振る人々。シュールきわまりない。 出典:カナイガさんのツイッター(@shiragaigarashi)

たこ焼き屋とのコラボに空撮…夢は広がる

カナイガさんは今後、大阪の道頓堀川などで船下りを実行したり、たこ焼き屋とコラボ企画を打ったりしたいと考えています。そのほか、ドローンを使った空撮も構想するなど、夢は広がるばかりです。

そして、関連画像が好評を博している点について「楽しんで頂けたようで、とてもうれしいです。今後、映像も公開予定で、楽しいオチを用意しています。是非、ご覧頂けたらと思います」と述べました。

たこ焼きのかぶり物や、船下りの様子を記録した画像・映像は、3月18日から東京・六本木のギャラリー「ANB Tokyo」で開かれる展覧会「KUMA EXHIBITION 2022」にて展示予定です。詳細は、イベントのウェブサイトで確認して下さい。

【関連リンク】「KUMA EXHIBITION 2022」の公式ウェブサイト
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