連載
#15 猫と警備員、ほっこり攻防の日々
猫と警備員「これで最後じゃ」 つぶやいた馬屋原さん、予感は的中
相変わらずの攻防戦の中で、警備員が「これで最後じゃ」とつぶやきました。
美術館に入ろうとする猫と、防ごうとする警備員のやりとりで話題になる尾道市立美術館(広島県)。相変わらずの攻防戦の中で先日、警備員が「これで最後じゃ」とつぶやきました。
そんニャ⁉︎こと言わないでニャ。#尾道市立美術館 pic.twitter.com/MXKU9wwT2q
— 尾道市立美術館 (@bijutsu1) November 11, 2021
近くのレストランで飼われている黒猫ケンちゃんが、最初に注目を集めたのは2017年3月。
開催中だった「猫まみれ展」の会場に入ろうとして、警備員・馬屋原定雄さんに阻止される様子がツイッターで紹介されたのがきっかけでした。
その後も「猫と警備員の攻防」としてたびたび話題になっていますが、侵入を試みるのは決まって警備員が馬屋原さんの時ばかり。
馬屋原さんが来るのは特別展の時だけなので、そのたびに美術館職員は攻防戦を期待してカメラを構えています。
にらみ合いー突撃ー防御ー再突破ー捕獲ーお見送り。本日も近所の黒猫と警備の方の攻防がありました。特別展「招き猫亭コレクションー猫まみれ」なので入館を許可したいところですが、作品保全のため、丁重にお帰りいただきました。展覧会HPはコチラ:https://t.co/LJMNYF9Vog pic.twitter.com/11m7mWVr3I
— 尾道市立美術館 (@bijutsu1) March 22, 2017
尾道市立美術館では9月11日から11月14日まで、秋の特別展「画家とパレット 近代の巨匠たち展」を開催。
期間中も攻防戦が繰り広げられ、ケンちゃんがドアの前で寝転がる「じらし作戦」を展開したり、隙を突いて強行突破を図ったり。
その一コマとして、美術館のツイッターアカウントが今月11日、15秒の動画を投稿しました。
自動ドアの前に敷かれたマットの上で毛繕いするケンちゃんと、その様子をかがんで見つめる馬屋原さん。
ケンちゃんに向かって「これで最後じゃ」とつぶやきます。
もしかして引退かとドキッとしますが、投稿をよく読むとこう書かれていました。
「警備員さんは、この日曜日まで勤務、来春の特別展から復帰となります」
この特別展が終われば今年は最後。次回は来春なのでしばらく会えなくなる、という意味のようです。
『これで最後じゃ👮♂️ 🐈⬛bye for now』(20211110)🎨警備員さんは、この日曜日まで勤務、来春の特別展から復帰となります。#尾道市立美術館 #尾道 #猫 #cat pic.twitter.com/iy0f4GJwCt
— 尾道市立美術館 (@bijutsu1) November 11, 2021
しかし、さきほどの動画が撮影されたのは、10日(水曜日)です。
閉幕日は14日(日曜日)なので、残り4日間あります。
美術館職員によると、11日の朝にケンちゃんが来ましたが、馬屋原さんが休みだったため空振り。
12日の昼にも来ましたが、馬屋原さんが昼休憩中だったため会えませんでした。
13、14日は週末で来館者が多かったためか、会うことはありませんでした。
馬屋原さんの「これで最後じゃ」の言葉通りの結果になりました。
「馬屋原さんには、何か予感めいたものがあったんでしょうかね。それとも、ケンちゃんが馬屋原さんの言葉を理解したのかもしれませんね」
撮影した職員はそんな風に推測します。
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