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MAXのNANA「調子にのっちゃった」ほろ苦い記憶 ぶっちぎりの1位が…
息子に教えると誓った「ペース配分」
沖縄出身のダンスボーカルグループMAX。1995年にデビューしてから今年で26周年を迎えました。10代だった「スーパー・モンキーズ」時代から音楽業界が様変わりした今、第一線で走ってきた4人は何を思うのでしょうか?仕事や子育て、自分自身の活動など、それぞれが切り開いた道について語る「MAXコラム」。NANAさんは小学生時代、運動会の800m走でクラス代表になりました。最初はぶっちぎりの1位だったけど……。少しほろ苦い思い出をつづります。
外を歩いていると、思わず気持ちいい〜と呟いてしまう心地いい季節。
色づく紅葉やリンリンと鳴く虫の声に心癒される秋が私は大好きです。
年末のイベントに向かって少しワクワクし出すのもこの時季。そして妹夫婦からは甥っ子、姪っ子ちゃんたちの運動会の奮闘ぶりの動画が毎年送られてきます。それを観ているだけでも子どもたちの成長を感じられて嬉しくなりますね。
妹や友達から聞く話では、私たちの子供時代とは色々と変化している運動会らしいのです。子どもたちのワクワクする気持ちは今も一緒なんじゃないのかな〜と思うのですが、どうなんでしょうね。クラスのみんなと一致団結して練習した演目や、対決ものでは負けて悔しい思いをしたり、勝利した時は心の底から喜んだり!楽しみながら色んなことを学んだ思い出がよみがえります。
私がいまだに忘れられない運動会の思い出は、小学校高学年の時に女子のクラス代表で出場した800m走!!子どもの頃は周りに比べると小柄ながらも運動神経は良かったので、運動会ではよく代表選手に選ばれていました。体育の授業で走った結果が良く、その流れで800m走に出場することになったことがありました。代表で走るからには優勝目指して頑張ろうと、毎朝早起きして家の近所を走ったり、放課後にグラウンドを走ったり練習して挑みました。
いざ運動会本番!クラスメイトの応援や両親が見守る中、800m走がスタート!!
本番のアドレナリンなのか、いつもより体が軽く感じて調子が良かったんです。そして何と、他を離して笑顔での1位独走!!
おっ、おっ、これはかっこいいのではないかー!と高ぶる気持ちをおさえつつラスト一周。なんとなんと、いきなりの失速……。息があがってペースダウンしている私の横を次々と他のクラスの選手達が追い越していく中、さっきの気持ちとは違う高ぶりで、どうしようーどうしよーと半泣き状態に……。
どんなに早く走ろうと思っても息があがりきってしまい、体がついてこない。そして、まさかの最下位でのゴール!!練習もして自信満々で挑んだのに、想像とは全く違うレース展開に恥ずかしさと、クラスのみんなに申し訳ない気持ちで落ち込んで戻ると、みんな「面白かったー!!」と笑って励ましてくれました。
笑顔でのスタートから泣きそうになりながらヘトヘトで懸命に走る姿がおかしくて、もう笑えちゃったみたいです。クラスメイトの寛大さに救われ、ホッと胸をなで下ろしました。
なぜそういう結果になってしまったのか。自分なりに分析をしたのですが、原因はいたってシンプル。「調子が良かった」のではなく、「調子にのっちゃってスタートダッシュし過ぎてペース配分が出来なかった」だけでした(笑)。両親にも、そう言われ笑われました。
私は周りに期待されすぎると、つい応えたい気持ちが先走り、かえっておかしな結果を出してしまうんです。実は今も変わらずで直したいことの一つなんですよね〜。わかっているはずなのに、何かと最初にはりきり過ぎちゃってのスタミナ切れ!!そろそろ克服しなきゃいけないお年頃です。
運動会では色んな思い出がある中、不思議と色濃く覚えているのは、ちょっとほろ苦いこの時の記憶と教訓。
最近みるみると私の性格に似てきた様子の息子。
運動会に参加する年頃になったら、まずはペース配分を教えたいと思います(笑)。
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〈MAX〉NANA/LINA/MINA/REINAの沖縄県出身4人組ダンスボーカルグループ。1995年にデビュー。翌年発売のサードシングル『TORA TORA TORA』でブレーク。1997年に『Give me a Shake』でオリコン初登場1位を獲得。その後も『Ride on time』など数々のヒット曲を発表し、紅白歌合戦に5年連続5回出場。近年は音楽活動の他に、個人でのバラエティー、ドラマ、舞台出演など活動の幅を広げている。7月28日には、恋に落ちる女性の気持ちを明るくポップに表現したダンスナンバーの“Do Shot”と、ラテン調で「MAXらしさ」が表現された楽曲 “Viva la Mambo”も収録の37枚目シングル『Do Shot』をリリース。
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