連載
#23 屋台ヤケミルク
「生まれたての自分に会いに行く」赤ちゃんが夢見たタイムマシン
「右も左もわからなくて」
世の中のママパパ、きょうも育児お疲れ様です。分からないことだらけで、大変だった育児も、過ぎてしまえばあっという間。赤ちゃんたちは、あの日々をどう振り返っているのでしょうか。本日は、生まれたばかりの頃について。漫画「屋台ヤケミルク」、開店です。(漫画・コラム/はみだしみゆき)
息子が寝ているときや、ちょっとした休憩時間に、よく、昔の息子の写真や動画を見返します。
白いタオルに包まれ、「ほにゃあほにゃあ」と泣く生まれたての息子。
バウンサーに乗って、私の指をおもちゃにして遊んでいる息子。
ベビーベッドの上で寝返りを打とうとするけど、あともうちょっとのところでコロンとできない息子。
クリスマスプレゼントの木琴にむしゃぶりつく息子。
生まれてから今に至るまでの成長を見返すと、それぞれのタイミングで「あの頃に戻りたい」という気持ちになります。当時はあんなに大変だったのに、写真や動画で見る幼い息子をとても愛おしく感じます。
どの月齢のときも不安や心配事、大変なことが絶えなかったなーと思います。
寝かしつけの後の背中スイッチに悩まされ、息子を抱っこしたままソファで寝ていた時期もありました。なんで泣いているのか分からず、ひたすら抱っこして揺らしながら部屋の中を歩き回っていたこともあります。
あんなに大変で心身ともに疲労困憊だったけど、もう一度あの頃の息子に会って、抱っこしたいです。
ベビーベッドの上で手足を動かすことくらいしかできなかった息子も、今では公園で元気に駆け回り、枝や石ころを見つけては拾い、ハトを見つけては「ぽっぽぉ!」といって追いかけています。
子どもはすぐに成長していってしまうんですね。最近では少しずつですがお喋りが2語文から3語文に変わりつつある片鱗を見せています。
リンゴジュースを飲み終わった息子から「もっかい、ジュース、いい?」と言われたとき、私も夫も「さ……3語文を喋った……!」と顔を見合わせました。
今の息子との時間を大切に、あとで振り返ったときに「あの頃は大変だったけど、また戻りたいな」と思えるように、かけがえのない時間を過ごしていきたいと思います。
子育てがものすごく大変なことであることを、身をもって学びました。まだ学んでいる最中ですが、「母親・父親にしてもらった」という息子への感謝の気持ちがあります。
また、「自分の両親がどれだけ大切に育ててくれたか」ということにも気づくことができました。
アレルギーがあるかないかに注意しながらの離乳食づくり、毎晩の寝かしつけと夜泣きへの対応、本当なら寝て過ごしたい土日に公園などへのお出かけ、ドロドロになった洋服の洗濯……などなど、数えだしたらキリがありません。
そんな大変さをクスッと笑えるように描いて「大変だよね~」と共感してもらえたらと思い、屋台ヤケミルクなどの漫画を描いています。少しでも育児の疲れをリフレッシュしてもらえたら嬉しいです。
今回でウィズニュースさんでの記事は最終回となりますが、私のTwitterやInstagramで漫画の更新は続けていきますので、そちらも見に来ていただければと思います。
記事を読んでいただきありがとうございました! またどこかでお会いしましょう。
はみだしみゆき
漫画家。普段はプロモーション会社の制作チーム勤務。2019年5月に息子を出産してママデビュー。子育てにあわわあわわと奮闘中。息子が5、6カ月になった頃から、Twitterへのイラスト・漫画投稿をしている。Twitterアカウントは@HamidashiMiyuki。Instagramアカウントは @hamidashimiyuki。
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