連載
#51 コミチ漫画コラボ
「串カツは2度づけできるんやで!」信じてもらえない話、漫画で描く
「自分でも信じられない」不思議なエピソードも…
冬、空き缶を集めるホームレスの「おじさん」は、春に地べたで「人生相談」を始め、夏には服装も新たに占いに転向、秋には「卒業」していった……。短いストーリーながらも、1年を通して変化していく「おじさん」のたくましさと、おじさんを見守る街の人たちのつながりに心あたたまります。
自分の持てる知識や技術で生活を続けていくという、人間が積み重ねてきた「生きる術」。社会のレールから外れてしまったときに、それをゼロから組み立てるのはどれほど大変なことでしょうか。主人公の「人生相談すればよかった」という言葉に、さまざまな思いを重ねてしまいます。
駅の券売機で、困っている男性。どうやら海外からの渡航者で、切符の買い方がわからないようです。他の人が見て見ぬふりをする中で、作中の主人公が声をかけて手伝うと、去り際にこんなことを言われました。「あなたは親切だから特別に教えてあげる」「今年のクリスマスの日には、絶対に東京にいないでください」。不審に思っていると……。
違和感を持ちながら読み進めると、まさかの展開が待っています。まさに自分の身に起こっても信じられないような、不思議なエピソードです。
大阪名物・串カツのルールと言えば、ソースの「二度づけ禁止」。しかし、マンガでは「裏技あんねんで!」と紹介します。なんと、付け合わせとして出てくるキャベツを、スプーン代わりにソースをすくって串カツにかけるのです。そんな方法があったとは……!
キャベツの活用法に目からウロコが落ちました。作中ではこの「裏技」は疑いの目で見られていますが、お店によっても「ルール」は違うかもしれませんね。おいしそうな串カツが描かれていて、食べたくなってきました!
スーツケースを持って移動するのって大変ですよね。徒歩だから時間かかるし、キャスターで転がすだけでも意外と体力を使います。だからってこんなことをしてはいけません……。主人公が見たのは、自転車に乗りながら、片手でスーツケースを転がす男性です。「ガラガラ」と大きな音を立てて近づいてくるのは、ある種の恐怖でしょう……。
意外すぎる組み合わせに、あっけにとられてしまった主人公が「あのまま羽田行くんかな…」とつぶやくのがシュールでした。
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