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ラーメン二郎大好きボクサー「ジロリアン陸」、試合前は独自の減量法

マウスピースには「ニンニク」の文字が。どこまでもラーメン二郎を愛するプロボクサーのジロリアン陸さん
マウスピースには「ニンニク」の文字が。どこまでもラーメン二郎を愛するプロボクサーのジロリアン陸さん

目次

ボリューム満点ラーメンの代表格、ラーメン二郎をこよなく愛し、年間300杯以上のラーメンを食べるプロボクサーがいます。ジロリアン陸さん(32)。好きなものを食べながら、試合のたびに10キロ以上の減量に取り組む陸さんに、コロナウイルスによる自粛生活で体重が増えた人のためにダイエットのアドバイスを聞きました。

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試合に向けてマスクをつけて練習するジロリアン陸さん
試合に向けてマスクをつけて練習するジロリアン陸さん

待ち合わせはラーメン二郎

6月26日昼。陸さんとの待ち合わせ場所は東京都足立区にある「ラーメン二郎千住大橋駅前店」でした。陸さんは「ラーメン二郎」と書かれたキャップをかぶって現れました。刻みニンニクを大量にトッピングした「二郎」は私も大好物ですが、これを食べてからのインタビューは、記者人生で初めてです。

ちょうど、次戦が9月8日に決まった陸さんは「そろそろ減量を始めないと」と言い、「麺半分でお願いします!」と店主に注文。試合の3週間前からは完全に「二郎断ち」するとのことです。名残惜しそうに食べ終わると、近くのカフェに移動し、ロイヤルミルクティーを飲みながら取材をしました。

待ち合わせ場所に現れたジロリアン陸さん
待ち合わせ場所に現れたジロリアン陸さん

取材日の時点で、陸さんの体重は約76キロ。コロナ禍で所属するフラッシュ赤羽ジムも4、5月と閉鎖したため、「人生最高体重」となってしまったそうです。今回はライト級(61.23キロ以下)で試合に臨むため、2カ月で約15キロ減らさなければいけません。

PFCバランスとは

陸さんが取り組むのは、徹底したカロリー計算と、「PFCバランス」を意識した食事です。P=たんぱく質、F=脂肪、C=炭水化物。食品を購入するときに、パッケージに書いてある成分表示を見て、食べたものや飲んだものを全て記録します。

例えば、減量を開始して間もない時期は1日2350キロカロリーに設定。その中で、1グラム当たりのカロリーが最も高い脂肪は少なめに30グラム、炭水化物は400グラム、筋肉のもととなるたんぱく質は120グラムと言った具合に、摂取する割合も決まっています。

たんぱく質は体重の数字の2倍のグラム数(体重60キロなら120グラム)を摂取したいため、プロテインなどの補助食品も使います。追い込みの時期には1日の摂取カロリーを800キロカロリーほどまで落とすそうです。

食べたものを細かく記録したジロリアン陸さんの減量メモ=本人提供
食べたものを細かく記録したジロリアン陸さんの減量メモ=本人提供

自炊をまったくしない陸さんは、「あまり良くないんですが」と言いながら、コンビニを多く利用するそう。おすすめはセブンイレブンのカレーうどん。「ボリュームの割にカロリー、脂肪が少ない」のだそうです。そのほか、サラダチキンやビーフジャーキー、するめなど、低カロリーで高たんぱくのものをよく利用するそうです。

「大事なのは、すべてを細かく記録することです。朝起きたら体重計に乗り、これも記録します。記録することでより強く意識できます。ただ、体の水分量でも体重は変わるので、一喜一憂しないことも大事です」

高たんぱく、低脂肪のPFCバランスを意識しながら食事を管理し、あとは試合に向けてトレーニングをすることで、筋肉を落とさずに減量することができると言います。

減量後はここまでげっそりしてしまうことも。計量は試合前日のため、終わるとそのままラーメン二郎へ直行し、エネルギーを蓄えるという
減量後はここまでげっそりしてしまうことも。計量は試合前日のため、終わるとそのままラーメン二郎へ直行し、エネルギーを蓄えるという

これで覚えてくれた人もいるから……

陸さんは2017年に東日本スーパーフェザー級の新人王に輝くなど、通算戦績は13戦10勝(9KO)3敗。フラッシュ赤羽ジムの川島勝会長によると、ボクサーの減量は「10キロ未満が望ましい」そうです。「あいつにはあんまりラーメン食べすぎるなよとは言うんですけどね。でも、それが彼のスタイルだから」と苦笑いします。

昨冬にあった前回の試合は計量日の5日前時点で7キロオーバーという状況で、「かなり焦りました」と陸さん。今回はそうならないようにするつもりですが、「昔から学校の宿題も、ぎりぎりにならないと気持ちが入らない」と頭をかきます。

減量時は頻繁に、二郎を食べて計量オーバーする夢を見るのだとか。それでも、「どんな高級なステーキや寿司よりも二郎が食べたい」と思いはぶれません。

「ジロリアン」と呼ばれる熱狂的なファンも多いラーメン二郎。陸さんも17歳で初めて食べたときからとりこになりました。プロテストに受かった時、「目立ちたくてリングネームの欄に書き込んだ」というほどです。

計量が終わった後のラーメン二郎が何よりの楽しみ。「ラーメンをいっぱい食べるヤツ、として覚えてくれたファンの方もいるので、それ(減量の過程)もおもしろがってくれればいいかなと思います」。短期間での大幅な減量のため、「一般の人はあまり参考にできないかも」と言いつつ、丁寧に教えてくれました。

試合が決まり、練習にも熱がこもるジロリアン陸さん
試合が決まり、練習にも熱がこもるジロリアン陸さん

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