連載
#47 コミチ漫画コラボ
「退職することにしたの」返す言葉見つからず…「情けない話」漫画に
「私だけじゃなかった!」みんなのエピソード
リモートワークで始まったLINEでの勤務開始連絡。同僚の返信ラッシュのタイミングにちょっとでも乗り遅れると、「遅刻した感じ」になるのがすごくわかります。主人公の天乃雀美(あまのじゃくみ)の表情が豊かで、セリフ言い回しも爽快です。
特にLINEでは「あるある」な、スタンプの押し間違いに対するツッコミも秀逸です。思わず自分のスマホのアプリを見返してしまいました。最初から最後までずっと面白くて、もっと読みたいと思える作品でした。(選評:野口みな子)
数学の先生「私、退職することにしたの」
マンボウ先生「え・・・・・」
さて、このあとマンボウ先生はなんと言ったでしょう? これが大喜利だったら、頭をひねって必死にボケを考えます。でも、日常の会話の中で出てきたら、二言目に何が続くか。咄嗟の反応は、往々にして自分でも説明できない言葉が飛び出します。
私も過去何回あったことか。相手に笑われたら救われる。会話が続けば記憶から消し去る。聞き返されたら白を切る。ところがどっこい、スルーされたり怒られたりしたら翌々日まで枕を濡らします。
四コマ目の後、どんな空気になったんだろうなぁ。想像力を掻き立てられる漫画です。コミュニケーションって難しい。でも、驚きの後に二言目が出ないよりは、よくわからないけど何か言う方がコミュニケーション力は高い……と信じています。(選評:河原夏季)
わ、わ、わかる……!!中高時代からまぶしかった同級生が、すてきなパートナーと、同じ店で買い物してる場面に遭遇してしまったら……。わたしもマンボウさんと同じくすたこらさっさ、かも……と想像しながら読みました。
自分の乏しいセンスがバレそうで、自分がどんな服を選んでるのかも知られたくないし、もし同じ色の同じ服なぞ選んでいようものなら「お前もそれ着るの?」と思われそうだし……!(きっとこの同級生はそんなこと考えないだろうし、めちゃ自意識過剰だし情けなさマックスなことは分かっているのですが!)
同じような理由で、おしゃれなお店の店員さんに「それおすすめですよ~!私も持ってます」と話しかけられるのがすごく苦手です。もしかしたらマンボウさんも同じかな……だとしたらホッとするな……。(選評:水野梓)
1カ月って短いようで結構長いんですよね。「なんか調子悪いなあ」と思ってあれこれやってみるけど、結局生理痛だった、ということがよくあります。何年も繰り返しているはずなのに、意外と自分の体のことって学べないものです。この何とも形容しがたい「情けなさ」を表現した漫画に、首がどうにかなりそうなくらい頷いてしまいました。
この漫画で危機感をしっかり持った上で、また来月同じことを繰り返しているかもしれない。そんな未来の情けなさまでなんとなく予想できる自分もいます。アプリとかで管理して、通知もらおう。自分でできないことは、他のもので補完しよう。個人的に、そう強く感じました。(選評:野口みな子)
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