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風神雷神の壁画、実は「レゴ」なんです! 認定ビルダーの作者に聞く
レゴで作った風神雷神です
お店の壁に描かれた風神雷神。よく見たら全部レゴブロックで作られていた――。レゴストア成田空港店に設置された巨大モザイク画が先日、ネット上で注目を集めました。手がけたのは、世界で十数人しかいない「レゴ認定プロビルダー」の1人・三井淳平さんです。制作の経緯を聞きました。
昨年12月に、成田空港第1ターミナル中央ビル内にオープンした「レゴストア成田空港店」。
その店舗外壁に描かれているのが、国宝「風神雷神図屏風」をレゴブロックで再現したモザイク画です。
店舗オープンから数日後、作者の三井さんがツイッターでこんなつぶやきを投稿しました。
「レゴで最強のモザイクアートを作りました!! 技術的な要素はいっぱいあるのですが、とにかく見た目のインパクトを楽しんでいただければと思います。成田空港のレゴストアで飾ってます!」
この投稿に対して、「ぜひ実物見たい」「美術の教科書に載せて欲しい」といったコメントが寄せられ、いいねは1万5千を超えています。
レゴで最強のモザイクアートを作りました!!
— 三井淳平 / Jumpei Mitsui (@Jumpei_Mitsui) December 18, 2019
技術的な要素はいっぱいあるのですが、とにかく見た目のインパクトを楽しんでいただければと思います。
成田空港のレゴストアで飾ってます! pic.twitter.com/QLTGjzS0Yk
「レゴストア成田空港店のオープンに合わせて、レゴジャパンさんから制作依頼をいただきました」と三井さん。
東大でレゴ部を創設し、最年少で「レゴ認定プロビルダー」に選出された三井さん。
大手鉄鋼メーカーに勤めた後、2015年に「三井ブリックスタジオ」を創業し、作品制作やワークショップを行っています。
日本の玄関口である成田空港ということで、「日本的なテーマにしたい」と考え、以前から作りたかった風神雷神を題材に選んだそうです。
三井さんとアシスタントの2人で約300時間かけて制作。大きさは縦が約2m、横が約4mで、使用したブロックは約10万個です。
「一部を半立体にすることで迫力が出るように工夫しています。また、風神雷神の細かい表情が出るように、ブロックの向きを色々と変えながら組んで、寄せ木細工のように線を表現しています」
【本作で工夫したポイント】
— 三井淳平 / Jumpei Mitsui (@Jumpei_Mitsui) December 19, 2019
・表情を細かく出すため、ブロックの向きを3方向変えて寄木細工のように制作(歯並びに注目😬)
・顔や体が浮き出て見えるよう、ブロック1~2段分高くして半立体化。
・金箔の雰囲気が出るようにタイルの貼り方を一定間隔で変えて質感を表現。 pic.twitter.com/eEa49Kxuz4
制作者の二人です😬😬 pic.twitter.com/hwXTtUm4HV
— 三井淳平 / Jumpei Mitsui (@Jumpei_Mitsui) December 18, 2019
制作にあたっては、遠くからは見た目のインパクト、近くからはブロックの細かい組み方の工夫を楽しんでもらえるよう意識したそうです。
「風神雷神の顔に注目していただければと思います。歯並びや髪の毛は、ブロックを単純に並べただけでは表現できないような作り込みになっています」
話題になったことについては、こう話します。
「これをきっかけに作品を知ってもらい、成田空港を利用したときに立ち寄っていただくきっかけになれば嬉しく思います」
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