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「きのこ」「たけのこ」だけじゃない… 「すぎのこ村」の数奇な運命
ロングセラー菓子「きのこの山」「たけのこの里」には、「すぎのこ村」という仲間がいました。
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ロングセラー菓子「きのこの山」「たけのこの里」には、「すぎのこ村」という仲間がいました。
ロングセラー菓子「きのこの山」「たけのこの里」。現在人気投票中の2商品には、かつて「すぎのこ村」という仲間がいました。きのこ、たけのこ、すぎのこ、として競い合ったものの終売になり、改名して復活した経緯があります。明治の担当者に話を聞きました。
商品リニューアルに合わせて「国民総選挙2019」を開催中のきのこの山・たけのこの里。
「新きのこ党」は松本潤さん、「新たけのこ党」は美輪明宏さんを党首に迎えて投票を呼びかけています。
発表されたプレスリリースを見ると、トリビアと歴史の項目に「すぎのこ村」のことが以下のように触れられていました。
「両者の対立は続いているものの、もうひとつ忘れてはならない商品があります。その名も、1987年に発売された『すぎのこ村』。一時期、三国志さながらに争いながらも消えていった幻のお菓子です」
1975年の「きのこの山」、1979年の「たけのこの里」に続く商品として、1987年に世に出た「すぎのこ村」。
さくさくビスケットに、クラッシュアーモンドとミルクチョコをコーティングした「杉の木」をイメージしたお菓子です。
発売から1年ほどでパッケージを変更し、軸のビスケット部分もココア味に。その後、1990年代初頭まで販売されていました。
終売の理由について、明治の担当者は「一時は大ヒットしましたが、きのこ・たけのこに比べて出荷が減少したため、ラインナップから消えました」と話します。
すぎのこ村の終売から間もない1992年、チョコスナック「ラッキーミニ」が発売されます。
グリコの「ポッキー」のような形状をした「ラッキー」というお菓子の姉妹品で、ビスケットにアーモンドとチョコをコーティングした商品でした。
実はこのラッキーミニ、すぎのこ村の名前を変えて売り出したものです。
「当時ラッキーが大ヒットしていたので、そのブランド展開品として販売することになったんです」と明治の担当者。
その後のラッキーミニは、極太タイプが出たり、アーモンドクラッシュではなくパフ入りチョコが出たりしましたが、2008年に販売終了しました。
2005年には「昭和の人気チョコスナック」として、すぎのこ村を期間限定で復刻発売。
時代の変化を感じてもらおうと、パッケージに描かれていた村の道がコンクリート舗装に変わっていたり、古民家の一部がビルになっていたり。細かな部分がアップデートされていました。
きのこ・たけのこが盛り上がる中で、すぎのこが再度復活する可能性はあるのか? 担当者はこう話します。
「当社が開拓したチョコスナックという市場は、常に新しい価値が求められる市場です。この新しい価値をお届けすべく、今年『きのこの山』と『たけのこの里』を11年ぶりにリニューアルしました。昔一緒に並んだ『すぎのこ村』も欠かせないブランドではありますが、しばらくは思い出としてそっとしまっておこうと思っています」
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