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ミカンの白い筋、極限まで取ったら… ピンセットで3時間かけて完成
みかんの皮をむいた時に現れる「白い筋」。ピンセットを使って極限まで取り除いた男性が、ネット上で注目を集めています。
 
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みかんの皮をむいた時に現れる「白い筋」。ピンセットを使って極限まで取り除いた男性が、ネット上で注目を集めています。
 
                     みかんの皮をむいた時に現れる「白い筋」。ピンセットを使って極限まで取り除いた男性が、ネット上で注目を集めています。3時間以上かけて格闘して食べたみかんの味は? 挑戦したことによって得られたものとは? 詳しく話を聞きました。
 
                
 「みかんの筋ってあるじゃないですか、あれ取る派の人間なんですが。今日はなんかどうにも満足いかないところがあって…ピンセットを握ってしまったんですよ……それが…全ての始まりでした…」
 今月6日、白い筋がきれいに取り除かれたみかんの画像とともに、こんな文章がツイッター投稿されました。
 みかんの奥にはピンセットが写っており、どうやらこれを使って作業したようです。
 この投稿に対して、「わかります」「してやられた感と、ありがとう、という気持ち」「私も毎年年末になると1個は作ってしまいます」といったコメントが寄せられ、リツイートは2万8千、いいねは7万6千を超えています。
みかんの筋ってあるじゃないですか、あれ取る派の人間なんですが。今日はなんかどうにも満足いかないところがあって…ピンセットを握ってしまったんですよ……それが…全ての始まりでした… pic.twitter.com/5cvkKcVQzz
— らむね@蝋燭干肉炙奴 (@ramune2371) 2018年12月6日
 「アルベド」と呼ばれるこの白い筋。食物繊維が豊富で、ビタミンP(ヘスペリジンとルチンの混合物)などの栄養素が多く含まれているそうです。
 そんなアルベドを極限まで取り除いた写真を投稿したのが、学生のらむねさん(21)です。
 2日後にも再び挑戦し、途中経過も含めてツイートで紹介。今度は房の部分も外して、ほぼすべてのアルベドを取り除きました。
 なぜ、ここまでやろうと思ったのか? らむねさんに詳しく話を聞きました。
 ――ピンセットで白い筋をとったのは、いつの話でしょうか
 1度目は12月6日22時ごろから1時間半、2度目は12月8日21時45分から3時間10分かけました。
 ――ふだんはどれくらいまで取り除いていますか
 普段は筋が目立たなくなる程度ですが、まったく取らない時もあります。
終わったー!!取れるとこは全部取り尽くした!これ以上は取れぬ!! pic.twitter.com/0RITkLgENE
— らむね@蝋燭干肉炙奴 (@ramune2371) 2018年12月8日
 ――ここまでやろうと思ったきっかけは
 細かく話すほどバカらしくなってしまいますが、いつも通りに筋を取っていたら、房の中央を通る筋が長く残ってしまいました。
 可能な限り爪などで取ろうとしたのですが取れず、ピンセットの使用を思いつきました。
 はじめはその筋を取るだけのつもりだったのですが、ピンセットでの筋取りが思いのほか楽しく、気づいたらここまで取ってしまっていました。
 ――完成したときの第一印象と、食べた時の感想を教えてください
 完成した時の第一印象は、素直に言えば「バカなことをしたな」という具合です。自分でも驚くほどきれいにできたことに喜びを覚えました。
 食べた時の感想としては、筋がないことで口当たりがまろやかに感じられる程度で、味としては大きな差はありませんでした。時間をかけて筋取りをしたおかげか、普段のみかんよりはおいしく感じられました。
 
                
 ――2度目に挑戦した理由は
 1度目は時間が足りずに満足のいく仕上がりではなかった、証拠となる画像を残していなかった、ただ単に楽しいから、というのが理由です。2度目では缶詰みかんのように房の筋についても全て取り除きました。
 ――2度目が完成したときの思いは
 一部の皮がやぶれてしまったことに対する情けなさや、悔しさを感じました。それと同時に、1度目よりはきれいにできたことに対する喜びも感じました。「またバカなことをやってしまったなぁ」という思いもありました。
 ――ピンセットで取り除く際に大変だった点は
 以下の点が挙げられます。
 ・時間の経過につれみかん表面が乾燥する。(対策として霧吹きを使用)
 ・とがったピンセットでなければ筋を取ることができないが、先端で皮を破ってしまうおそれがあった
 ・筋よりも綿状の繊維を取り除くことがうまくいかず苦戦した
 ・バカなことをやっているという思いとの戦い
 
                
 ――多くの反響が寄せられたことについては
 自分としては「誰でもできること、でも誰もやろうとしないこと」でしかなかったため、このようにたくさんの方からのリツイートやいいねがいただけたことに大変恐縮しています。
 また、このような記事化していただける機会を得られたことも大変嬉しくおもいます。
 今回の件で連絡を取り合っていなかった友人などから連絡をもらえたことが一番の反響だったと思います。
 ――「やってみたい」という人に向けてメッセージをお願いします
 自分でも「バカなことをした」と思っていながら、楽しかったです。周りの言葉を気にせず、取りたいところまで取りましょう。霧吹きとピンセットの準備と、時間と栄養が無駄になることはお忘れなく。
 
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