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肌荒れに「肌休暇」、化粧品会社の狙いは? 全従業員が対象・男性も

訪問販売がメインのナリス化粧品(大阪市)が、4月から「肌休暇」を導入します。

肌の不調が仕事にも悪影響を与える?
肌の不調が仕事にも悪影響を与える? 出典: ナリス化粧品提供

目次

 訪問販売がメインのナリス化粧品(大阪市)が、4月から「肌休暇」を導入します。肌の不調やトラブルを理由に休暇をとれる制度で、性別・年齢は問わず、年間最大20日の有給休暇の範囲内であれば何日でもとることができます。導入の経緯や狙いについて、担当者に聞きました。

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4月にスタート


 1932年に大阪市で創業したナリス化粧品。先日、4月から「肌休暇」制度を導入すると発表しました。

 その理由について、ホームページでは以下のように説明しています。

 これまでも、社員が心身ともに健康で充実していることにより、質の高い業務成果に繋げるべく、職場環境の改善に取り組んで来た当社ですが、肌の不調によるストレスや、モチベーションの低下や自信の喪失、コミュニケーションの減少から起こる業務効率の低下を防ぎ、休暇の取得や気分転換がしやすく、働きやすい職場づくりを推進していきます。
ナリス化粧品のロゴマーク
ナリス化粧品のロゴマーク 出典: ナリス化粧品提供

担当者に聞きました


 制度の詳細や実現の経緯について、経営企画室マーケティンググループの横谷泰美さんに話を聞きました。

 ――肌休暇を始めることになったきっかけは

 残業などによるストレスで肌の調子が悪くなるということは、なんとなく女性には自覚があることと感じていましたが、実態調査をしたところ、仕事にも悪影響があることがわかりました。

 肌のトラブルによってイライラしながら仕事をするよりも、休みを取った方が効率が良いのでは?と判断し、肌休暇制度を導入することになりました。

 ――「化粧品会社だから」というのは関係あるのでしょうか

 それは、あるかもしれません。化粧品会社にいて気をつけてケアをしていても、いつもいつも肌トラブルを避けられるわけではありません。

 大事なプレゼンの前は、「ニキビ作れないね」「肌荒れしていたら、なおさないとね」というのが合言葉のようになっています。

経営企画室マーケティンググループの横谷泰美さん
経営企画室マーケティンググループの横谷泰美さん 出典: ナリス化粧品提供

対象者は


 ――対象は「性別・年齢を問わず、正社員、契約社員、メイト社員(パート社員)」とありますが、当てはまらない方もいるのでしょうか

 関係会社も含めて、全従業員が対象です。

 ――対外的な部門に限定しなかった理由は

 肌の調子が悪くてイライラする、モチベーションが下がる、というのは、営業社員だけではないからです。もちろん、性別も関係ありません。

 肌の不調は、体の中や心の中を表すバロメーターでもあります。疲れが肌に出た時くらいは休暇を取ることで、本格的な体や心の不調に陥らずにすむ可能性があります。

 ――申請する際は、すでに肌が荒れていないとダメなのでしょうか

 荒れていなくても取得できます。「荒れそうなので、荒れないうちに休む」ということもできます。

ナリス化粧品のエステサロン「De I'm(デ・アイム)」
ナリス化粧品のエステサロン「De I'm(デ・アイム)」 出典: ナリス化粧品提供

有給休暇に含まれます


 ――社内の反応は

 特に若い女性からは「うれしい」という声がたくさん上がっています。制度のスタートは4月1日からなので申請は始まっていませんが、私は3月末がとても忙しいので、4月3日に取得予定です。

 ――有給休暇と別枠というわけではないんですね

 扱いとしては有給休暇に含まれており、その申請理由としての肌休暇になります。

 もともと有給休暇申請の際に理由は不要ですが、そもそもとりづらいのが実情です。「疲れている」「忙しい」ということを上司に伝えにくい人もいるなかで、肌休暇をつくることで、有給が取りやすい環境になると考えました。

 女性には、「生理休暇」という制度がありますが、男性の上司に生理休暇を申請することはハードルが高く、ほぼ申請できないのが実情です。名前だけで申請しづらい休みよりも、申請しやすい休暇を作りたいと考えて生まれたのが、肌休暇なんです。

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