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コラム

「人の成功を素直に喜ぶために」 あなたに贈る〝1分間スピーチ〟

今回のテーマは「人の成功を素直に喜ぶために」です。

今回の「1分間スピーチ」のテーマ
今回の「1分間スピーチ」のテーマ

 広告会社「博報堂」のクリエイティブ・プロデューサーで、スピーチライターでもある、ひきたよしあきさんによる「1分間スピーチ」。今回のテーマは「人の成功を素直に喜ぶために」です。

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本日の〝1分間スピーチ〟


では、スピーチをはじめます。

今日は「へぇ、すごいね」という受け答えについて。

人間は、人の成功を素直に喜べない動物です。

口では、「おめでとう!」と言いながら、心の底では「なんでお前なんかが成功するんだよ!」と妬んだり、ひがんだりしている。

歓喜に沸く人を見て、「ま、これからが勝負だな」と、ちょびっと冷や水をかける。

「前におれも、そんなことがあってさ」と先輩面しながら「おまえの喜んでいることなんて大したことない」と暗に言っている。

人の器の小ささはこういうところに現れます。

どうすればいいか。

ここで登場するのが「へぇ、すごいね」です。

人の相づちにはクセがでます。

「あぁ、あぁ」と言えば上から目線になる。

「ふん、ふん」を続ければ、話を聞いていない感じがする。

「はぁ、はぁ」と口をあければ、やる気のない感じがしてしまう。

「うん、うん」だと幼いし、「はい、はい」だと優等生すぎる。

「そうなんですねぇ」を連発する若者もいますが、おじさんには「からまれないように、とりあえず肯定しておこう」という風に聞こえます。

あいづちは、意識して言葉を変える。

「はい」「なるほど」「そうですか」を筆頭に、「あなたの話を聞いてますよ」という合図を送り続ける。

そして、相手の成功を素直に喜べない妬む気持ちが湧き出てきたら、「へぇ、すごいね」とまずは相手を誉めましょう。

嫉妬をすっと凹ませる「ちょい知恵」です。

お試しあれ。
ひきたよしあきさん
ひきたよしあきさん


 広告会社「博報堂」のクリエイティブ・プロデューサーで、スピーチライター。朝日小学生新聞で毎週火曜日に「大勢の中のあなたへ2」を連載中。著書は「机の前に貼る一行」「大勢の中のあなたへ」(いずれも朝日学生新聞社)、「あなたは言葉でできている」(実業之日本社)など。

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